新連歌ー7

二表

1、まだしきに夏をあらますものあらん  紅舟

2、 輝く海を浮く帆掛け船       清

3、声あげて磯馴れ松も枝交はす     紅舟

4、 はや過ぎよかし嵐荒れくる     清

5、久々にあすは故郷近き宿       紅舟

6、 ことば訛りもおのづからなり    清

7、語りつぐ女はは昔都人        紅舟

8、 今は亡き夫国の守にて       清

9、かかげたる長押の槍に錆もなし    紅舟

10、 眺め楽しむ数奇の数々       清

11、一服のまゐらすお茶も加減濃き    紅舟

12、 泉へだてて宴する影        清

13、更けゆけば月さへ氷る師走空     紅舟

14、 山寺ならし寒きともしび      清