新連歌ー10

三表

1、畔道をたどれば皇雛の家       紅舟
2、 主の翁齢知られず         清
3、よそ目にはひとり打つ碁と見えながら 紅舟
4、 戦の前の灯のもと         清
5、更くるままめぐる盃重なりて     紅舟
6、 いつしかしらむ東の空       清
7、明星へ竃の煙たちのぼる       紅舟
8、 民ありてこそ国忘るるな      清
9、山川も草木も土も忘るるな      紅舟
10、 目高の学校ふるさとになし     清
11、なつかしや広場にボール蹴る子たち  紅舟
12、 変はることなき夕映えの峰     清
13、粉雪降るまにまに見ゆる月淡し    紅舟
14、 山湯よろしき白骨の郷       清