女性のための開運講座ー44&新撰組


 東京の新名所になりつつあるスカイツリーの工事
も順調に進み、すでに最終目標の634mの約70
%の448mまで到達し、工事上部の先端はぐんぐ
んと大空に向かって上昇しています。
 その周辺の商店街も、すでに集まり始めた観光客
によって潤い、店舗の改装や拡張で大騒ぎです。
 デジカメや携帯で上を眺める観光客で業平橋駅前
の橋の上は通行不能になり、通行者は車道を迂回し
て駅に向かっています。
 私の長男一家は、そこから2分の至近距離にある
マンションに住んでいますが交通渋滞や混雑、ゴミ
の散乱、深夜まで集まる人混みで大迷惑のようです
が、これをビジネスチャンスとする地元商店街の意
気ごみも半端ではありません。
 地元の東武線業平橋駅と京成線&半蔵門線押上駅
を結ぶ商店街が結束して「オシナリ君」なるキャラ
クターを立ち上げて便乗PRを始めたのが当たって、
「オシナリ君の店」らしき土産屋は大繁盛です。
 花見化学は、その業平橋駅の隣の曳舟駅前で、ツ
リーから歩いて10数分の至近距離にあり、現在、
駅前開発でイトーヨーカ堂がバカでかい店舗を建設
中です。スカイツリー観光客の流れをごっそり頂こ
うという魂胆剥き出しで、立体駐車場もかなりの車
が駐車できるようになるようです。
 観光バスで外人の団体も来ますし、隅田川に浮か
ぶ屋形船からスカイツリーを眺める常設イベントも
大繁盛、世界一の高さといってもたかがテレビ塔な
のにこの騒ぎ・・・どうなってるのかこの国は?

 それでも便乗は考えます。
 スカイツリーからほぼ1キロ圏内にある花見化学
という零細企業もそのおこぼれを考えて、金曜朝の
形ばかりの営業会議でも重要議題をそっちのけで、
窓から大きく見えるツリーの第一展望台を眺めなが
ら観光名所にあやかる手を模索する案が出たりしま
す。
 社員としてみると、地元優先推薦枠で商工会議所
から回って来たスカイツリー商店街への「開運道占
いコーナー」進出を、一度申し込んでから私が断っ
たことが未だに残念らしいのです。
 5年休日なしの朝9時から夜11時までの無休営
業、問題が生じるとペナルティ制、場合によっては
保証金没収などでは、今まで自由業で暮らしてきた
私に指導管理など出来るわけがありません。私を補
佐するパートナーも人材管理は無理ですし、弟子の
占い師たちは乗り気でしたが、いざという時に私に
代わって責任者になる者はついに現れませんでした。
これでは、ツリー商店街進出は断念せざるを得ませ
ん。と、私は納得しているのですが、そのうち、な
にかいい手が考えられるかも知れません。
 なにしろ、応接室の窓から見えるスカイツリーの
雄姿は最高なのは間違いないのですから・・・

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 さて話題を変えて、女性のための開運講座です。
 これは、恋愛、結婚、再婚に役立つ開運法です。
 途中からご覧の方は、遡ってご覧になってくだ
さい。勿論、男性が見ても役立つはずです。
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 女性のための開運講座ー44 

 恋愛・結婚、さまざま模様-12

 前回は、恋愛、結婚のせっかちタイプとのんびり
タイプからみた幸せ度を考察しましたが、今回は少
し観点を変えてみました。

 理想の恋愛、理想の結婚とは?

 これは万人共通の永遠のテーマですが、理想とな
ると、人それぞれ微妙に違うようです。
 まず、理想の恋愛の前に理想の相手との出会いが
必要だからです。
 では、理想の男性となると、これがまた複雑怪奇
で、口と腹は別、理想と現実は別、あってないよう
なのが理想という幻ですから厄介です。

 まず、あなた自身のことで考えてみてください。
 あなたは過去、どんな恋に巡り合っていますか?
「いい恋をしたい」、誰もがそう願っているはずで
すが、なかなか思うようにいかないのが現状です。
 ところが、この「いい恋」に巡り合ったからとい
って「いい恋」イコール「いい結婚」にはならない
から不思議です。
「いい恋」から切なく苦しい失恋を経て、それほど
「いい恋」でもない恋をして、「いい結婚」をする
人もいますし、「いい恋」からゴールインしたのに
「いい結婚」じゃなく、離婚に至った人もいます。

 それでも、若者は恋をします。最近は、若者以上
に中年や初老の恋愛沙汰も盛んです。
 精神的に不安定なこの時代だからこそ、心の拠り
所を求めて恋をするという説もありますが、生ける
もの全ての本能が異性を求めるのですから恋に理屈
など無用です。

 情熱的で激しい恋も、爽やかでけな気な恋も、結
果次第ではいい想い出にも、辛い想い出にもなり、
忘れたかったり、忘れたくなかったりします。
 カルチャースクールで、テニスコートで、スキー
場で、海外ツアーで、あるいは英会話教室で、夏の
海辺でと恋のチャンスなど、出会いの場はいつでも
どこでもありますが、問題は、その出会いがお互い
を幸せにするのか不幸にするのか、ということです。

 多分、その恋が実ってめでたくゴールインしたと
いう例はそれほど多くないはずです。恋愛の行動調
査でも確率的に、遊びの出会いは遊びで終わる例が
多いからです。
 ならば、成功率の高い、必ず成功する恋のかたち
もあるはずです。
 それにはまず当然ながら相手選びがあります。
 恋愛のかたちにも、同質の原理という奇妙な法則
が働くのか、類は類を呼ぶことから、根クラ、根ア
カ、きまじめ、神経質、理屈屋同士と似たものカッ
プルの恋愛が意外に多いものです。
 また、性格が正反対というカップルもいます。
 気の強い女性と温厚な男、おおらかな女性と神経
質な男、同質がいいか逆型がいいか、そのどちらも
一長一短がありそうです。
 恋のかたちにも性格が現われます。
 恋のかたちが、そのまま結婚生活の良し悪しに反
映されるのであれば、恋愛のパターンを知るだけで
将来が見えてくることになります。
 その恋のタイプを12支で分類してみると、やは
り、相性の良し悪しが大きく影響していることに気
づきます。

 一例を上げてみます。
 かなり以前、噂のあったカップルです。
 昭和44年3月28日生まれの男性Aは、酉年卯月生
れで、昭和45年4月14日生まれの女性Bは戌年辰月
生れ、生年生月とも相性は可不足なくまずまずで
すが、社交的で気が多い男性と何にでも興味を示し
ながら意外に几帳面で現実的な女性では、やはり恋
は実りませんでした。
 一方、昭和41年11月13日生れの男性Cは、午年亥
月生れで、戌年辰月生れの女性Bと相性も大吉、華
やかで情熱的なCに、自分の理想像をみつけたBは、
Aの求愛を振りはらってCと結婚しました。
 これが正解で、今では愛らしいお子さんがいます。
 Aは今、テレビで大活躍の的場浩司さん、Bは工
藤静香さん、Cは当然、木村拓哉さんです。

 すでに掲載済みですが、12支の大吉相性表を。
子(1)は、辰(5)と申(9)と大吉(5点)。
丑(2)は、巳(6)と酉(10)と大吉(5点)。
寅(3)は、午(7)と戌(11)と大吉(5点)。
卯(4)は、未(8)と亥(12)と大吉(5点)。
辰(5)は、申(9)と子(1)と大吉(5点)。
巳(6)は、酉(10)と丑(2)と大吉(5点)。
午(7)は、戌(11)と寅(3)と大吉(5点)。
未(8)は、亥(12)と卯(4)と大吉(5点)。
申(9)は、子(1)と辰(5)と大吉(5点)。
酉(10)は、丑(2)と巳(6)と大吉(5点)。
戌(11)は、寅(3)と午(7)と大吉(5点)。
亥(12)は、卯(4)と未(8)と大吉(5点)。

 ご自分の恋人や配偶者との相性は?
 さらに、奇数12支の子、寅、辰、午、申、戌を
「積極タイプ」とし、偶数12支の丑、卯、巳、未、
酉、亥を「受け身タイプ」とする説もあります。
 一見、亥などは積極的に見えますが、意外に待ち
受けタイプな面もありますので、参考にはなります。
 そこで、生年と生月の12支から、あなたが積極
タイプなのか、受け身タイプなのか、それを調べる
方法を提示してみます。それは次回に・・・
              つづく

 では、次回をお楽しみに・・・・

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 書店発売中の「坂本龍馬異聞」に続き「新撰組
3部作」を執筆中です。その内容を先にお届けし
ます。
 ホームページでも挿絵入りで連載を始めました。
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 新撰組ー異聞

(6)山犬戦法-1

 青梅村からの帰路、歳三は狭い木こり道から深い
森に入り、雑木の多い場所で剣術道具を上に括った
薬箱を背から降ろして雑草の上に置いた。
 行商の帰路は晴雨に関係なく歳三は無人の森に入
り、竹刀袋から出した太い樫の木刀で潅木や幹を相
手に千本撃ちの稽古をする。
 千本といっても数えてはいないから日によって本
数に過不足はあるが、半時ほどは無我夢中で幹や枝
を叩くのだが、義兄彦五郎の師の師の近藤周助から
頂いた太くて重い樫の木刀は頑丈でひび割れもせず、
太目の樹木なども一撃でなぎ倒し、歳三の周囲の潅
木はたちまち倒されて目の高さは広場のようになっ
たが足元は倒された枝葉で足の踏み場もない。
 森にはさまざまな獣が棲息しているのだが、歳三
の裂ぱくの気合と木を倒す激しい音に恐れをなした
のか何も姿を現さない。汗を拭き竹筒の水を飲んだ
ところで稽古は終わった。

 この千本打ちは、江戸での奉公に失敗して帰郷し、
薬の行商しか道がなくなった一昨年から根気よく続
けている行商時の習慣で、歳三だけの秘密だから誰
にも知られていない。最初は重くて振り回せなかっ
た極太の木刀が、今は片手でも振れるのだから鍛錬
というものは恐ろしい。
 ただ、この日は青梅の吉野道場で体力を使いすぎ
て少々疲れが出ていた。草むらに寝転んで緑の葉が
揺らぐ枝越しに空を眺めているうちに眠気がさして
何だかふわふわと快い。
 この日は帰宅途中で日野の義兄の佐藤邸に寄って、
集金した「虚労散」の代金を渡し、お小遣いを貰っ
たらさっさと帰るつもりだから時間も気にならない。
 見上げるとつい先刻まで青一色だった空に低い雲
が流れ、夕立の予感すらする。そう思いながらも歳
三は快い疲労の中で睡魔に襲われていた。
 眠くなればどこでも眠る。気まぐれな天候以上に
歳三もまた気まぐれだった。
 そのまま歳三は夢の中に落ちていった。

 歳三が天然理心流に気乗りしないのには理由があ
った。天然理心流は百姓でも武士に勝てる必殺の技
を秘めている、と義兄の彦五郎は、仮入門の歳三が
稽古にあまり熱心ではないのを見かねて、口を酸っ
ぱくするほどの熱弁で語るのだが、その指導法が単
純で基本の型ばかりで、それが嫌なら組打ちの柔術
だけを強制するから面白くない。それに、立ち会う
相手が近所隣りの知り合いや身内ばかりだから怪我
もさせられないし、負けるのも嫌だから熱も入らな
い。その上、薬も売れないから小遣いにもならない。
 だから、義兄の道場では実力も出せず気も乗らな
い。そんな歳三を見て三つ上の姉のノブが、今でも
笑って言う。
「喜六兄さんの言う通り、歳三は剣術より商売に向
いているのよ。行く先々で女にもモテるしね」
 気のいい姉のノブは屈託なく笑うが、この一言が
いつも歳三の心臓を千枚通しで突き刺すような痛み
を伴って傷つけるのまでは誰も理解していない。
 まだ十九歳の歳三だが、すでに女に好かれのは間
違いの元、これを肝に銘じて忘れずにいた。
                  つづく
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 では、次回をお楽しみに・・・・
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