女性のための開運講座ー49&新撰組


 APECの会議が終わって、菅総理の合同記者会
見がありました。
 菅総理は、各国首相との儀礼的な会談を終えて、
得意気に中国にもロシヤにも、領土問題では毅然と
してわが国の主張を申し入れたと、記者の質問に応
じていまし
 しかし、たった20分程度の会談では、突っ込ん
だ話が出来るほど相手は甘くはありません。
 一応、主催国総理の顔を立てて会っただけで、菅
さんが軽くあしらわれたのが真相のようです。
 でも、菅総理はそうは言いません。
 あたかも、自分が主導権を握ったかのようで、オ
バマ大統領には、沖縄問題について言及し、沖縄は
無理だと言うのかと思ったら、沖縄の人々と真摯に
話し合う、と応えたと、沖縄の人を刺激する内容を、
自慢げに語っていたのが印象的です。
 それにしても43歳の海上保安官、未だに拘留さ
れたままという異常ぶり、逮捕しても任意捜査で釈
放しても揉めるのが分かっているだけに、動きがと
れないのが手にとるように分かります。
 この保安官を巡っては評価が割れています。
「よくやった!」という拍手喝采があらかたですが、
「正義感ぶった卑劣な行為だ」と、いう公務員の守
秘義務を盾にとっての少数意見もあります。
 それにしても大海の荒波にさらされる日本丸とい
う客船の漂流ぶりは哀れなほど危機に面しています。
 なにしろ艦長が無能な上、機関長が尊大で客の意
見になど耳を貸そうとはしないからです。
 尖閣列島衝突事件の映像の流出事件は、いち早く
国民に見せて、どちらが正しいかの判断を国民に委
ねるべきものでした。
 菅総理がいち早く「船長は釈放する、海上保安庁
で撮った写真は公開しない」などとの屈辱的な密約
を、仙石官房長官の指示通りに中国と交わすのを許
したのが間違いだったのです。
 内閣の支持率低下は、艦長の総理より機関長の仙
石官房長官の二人が原因だという説もありますが、
どっちもどっちです。
 警視庁のテロ情報の流出問題にも、検察庁の大阪
特捜部腐敗事件にも何ら政府は手を打てず、ひたす
ら臭い物に蓋で逃げきろうとしています。
 大坪前特捜部長らの逮捕など氷山の一角に過ぎま
せん。この数人を起訴して一件落着ならトカゲのし
っぽ切りでしかありません。
 菅総理には信念と覚悟はありませんが、その場そ
の場で言葉巧みに切り抜けて、したたかに逃げ切る
術は、社会派というレッテルで庶民の見方を標榜し
た青年時代から何も変っていません。少し変ったと
すれば、連日の贅沢三昧で豪華な夜食と態度のでか
さぐらいのものです。最近、演説中に体が左右に細
かく揺れます。これは自信を喪失しているときに出
る生理的現象です。しかし、解散も辞職もする気は
全くなさそうです。 
 こうなれば日本の命運を菅総理に託して、インド
ネシアや中国、インドなどの躍進を横目に、落ちぶ
れてゆく壊れかけたボロ舟の日本丸が右に左に大き
く揺れながらも世界の荒波を遊泳し切ることを祈る
のみですが、ただ、どこの岸辺に辿りつくかは少々
心配です。案外、小じんまりした無人島だったりし
て・・・
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 さて話題を変えて、女性のための開運講座です。
 これは、恋愛、結婚、再婚に役立つ開運法です。
 途中からご覧の方は、遡ってご覧になってくだ
さい。勿論、男性が見ても役立つはずです。
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 女性のための開運講座ー49 
  
 恋愛・結婚、さまざま模様-17
 
 1.あなたにはどんな恋が似合うか
 
 「いい恋をしたい」
 これは、未婚者も既婚者も、誰もが願っているこ
とですが、なかなか思うようにはいきません。
 なぜなら、相手があることだからです。
 ところが、この「いい恋」というのがくせ者で、
「いい恋」イコール「幸せな結果」にはならないか
ら不思議でもあり、面白いのかも知れません。
 情熱的で激しい恋も、爽やかでけな気な恋も、結
果次第ではいい想い出にも、辛い想い出にもなり、
忘れたかったり、忘れたくなかったりします。
 テニスコートで知り合ったり、スキー場のゲレン
デで、海外ツアーで、あるいは英会話教室で、夏の
海辺でと恋のチャンスはいつでもどこでもおとずれ
ますが、その恋が実ってめでたくゴールインしたと
いう例はそれほど多くはありません。
 ならば、成功率の高い、必ず成功する恋のかたち
もあるはずです。
 それにはまず当然ながら相手選びが必要です。
 恋愛のかたちにも、同質の原理という奇妙な法則
が働くのか、類は類を呼び、根クラ同士、根アカ同
士、へんくつ同士、きまじめ同士、ぐうたら同士、
神経質同士と似たものカップルの恋愛がけっこう多
いものです。
 また、性格が正反対というカップルも案外、いい
ムードでお付き合いできることがあります。
 神経質な女性と静かで温厚な男、すぐ感情的にな
ってムキになる気の強い女性と、おだやかで笑顔を
絶やさない男、あるいはその逆、性格が人それぞれ
異なるように、恋のかたちもさまざまです。
 華やかで明るい恋、目立たないがしっとりと落ち
ついた恋、愛する人にとことんつくす献身的な恋、
あるいは、恋を感じている自分を愛しく思いたいた
めの恋愛もあります。この場合、相手のことはどう
でもいいのです。恋をしている自分自身に酔ってい
たいのですから・・・
 ところで、あなたはどんな恋を求めていますか?
 恋のかたちにも性格が現われます。
 例えば、目立ちたがりやで日頃から言動が派手な
人は、どうしても、周囲の話題を呼ぶような華やか
な恋を望み、ドラマチックな出会い、誰からもうら
やましがられるような恋をしたいと思うものです。
 しかし、このタイプが別れるとしたら、多分、周
囲をまきこんでの派手でショッキングな騒ぎをまき
起こすことになることでしょう。
 恋のかたちが、そのまま結婚のかたちにも大きな
影響を与えるのは当然ですから、恋のパターンを知
ることで、将来が見えてきます。
 その恋のタイプを分類すると、どのようになるか
を、12支でみてみます。
 神経細やかで優しい気配りで相手に迫る子年の人
の場合は、積極的で何でも新しいものに飛びつく辰
年生れ、何ごとにも器用でちょっと褒められるとす
ぐ調子に乗る申年とが「いい恋」をしがちです。
 この、「子と辰と申」が「三合の吉」という結び
つきやすい吉関係になります。
 頑固で粘り強い丑年生れは、粘り強く気の強い同
質の巳年と、頑固という点と金銭的に執着心の強い
面で、丑と巳といい勝負の酉年が気が合います。し
たがって「丑と巳と酉」が「三合の吉」という結び
つきやすい吉関係で「いい恋」になります。
 慎重で身内意識が強い寅年は、行動的で活力のあ
る午年生れと、堅実で信頼できる几帳面な戌年生ま
れとが相性のいい関係です。この「寅と午と戌」が
「三合の吉」という縁の強い吉関係で「いい恋」に
落ちそうです。
 社交的で誰にでも親切な卯年生れは、情感豊かで
心優しい未年と、一途な思いを秘める亥年生れと気
があいます。この「卯と未と亥」が「三合の吉」と
いう結びつきやすい吉関係になり、「いい恋」を体
験できそうです。
 では早速、周囲の異性の12支調べから頑張って
みてください。成果が上がるのが楽しみです。
              つづく
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 書店発売中の「坂本龍馬異聞」に続き「新撰組
3部作」を執筆中です。その内容を先にお届けし
ます。
 ホームページでも挿絵入りで連載を始めました。
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 新撰組ー異聞
 
 第二章 勝太の心象風景
 
(1)勝五郎の武勇伝-3 
 やがて、粂次郎が、鍋や金盥に棒を抱えた作男と
家族を集めて二人の後に続いた。
 折しも月が陰ってまた闇夜になり、重い荷物を担
いだ賊が動き出し裏木戸から全員が外に出たのを待
って、すぐ背後から勝五郎が大声で怒鳴った。
「こらっ! 盗人ども!」
 重い荷を担いだ盗賊どもが腰を抜かすほどの迫力
のある大声で一喝されて驚いた。ようやく表に出て
安堵したところに背後からの怒声だから何事かと振
り向いたら、闇夜の中に金属音と歓声が上がり、同
時に刃物が迫って手や肩や腰を斬られて血が吹きだ
す。
 しかも、切れない刀ほど傷が痛む。抵抗して刀を
抜こうにも荷物が重すぎてままならない。髭面の頭
領が叫んだ。
「荷物を捨てて反撃しろ!」
 その時はもう遅かった。全員がどこか傷つき、月
が雲間に潜って闇になるから怒りと恐怖で錯乱状態
になっている。それでも盗賊だから修羅場には慣れ
ている。荷物を捨てて刀を抜き、誰彼れの見境いな
く斬り掛って来た。
「逃げろ!」
 長兄の音五郎が怒鳴った。
「全員退避、中からかんぬきを掛けろ!」
 勝五郎は兄の指示を無視して屋敷の外を裏手に走
った。馬のいななきを聞いたからだ。
「待てえ!」
 勝五郎に右股を浅く斬られた髭面の頭領が、足を
引きずり憤怒の形相で追って来た。
 しかし、頭領が勝五郎にようやく追いついた時は
遅かった。すでに勝五郎が、屋敷裏北側防風林の幹
や枝に巻きつけてあった十二頭の手綱を解いて、次
々に馬の尻を思いっきり刀の峰で叩いて馬を逃がし
たのだ。見知らぬ男にいきなり尻を叩かれた馬も驚
いた。馬は一声づついななき、必死で逃げ出して何
処えか走り去った。
「この野郎!」
 怒った賊の頭領が斬りかかって来たが、傷ついた
右足を庇うから力が入らない。
「はやての甚兵衛だな?」
「だったらどうする?」
「殺す!」
「小僧、てめえこそ死ね」
「甚兵衛、覚悟!」
 相手が悪名高き疾風の甚兵衛なら容赦がない。
 勝五郎が、隙だらけの盗賊の脳天を思いっきり叩
いたから、「ギャ!」と短く叫んだ盗賊の頭領が卒
倒して絶命した、と、勝五郎は思った。
 だが、そうはならなかった。勝五郎の安物の脇差
はすでに何人かを傷つけて刃こぼれした上に脂も浮
き、さらに十二頭の馬の尻を思いっきり叩いて曲が
ってもいたから、少しは傷ついたかも知れないが致
命傷には至らない。ただ、勝五郎の力任せの一打で
倒れた甚兵衛の頭は大きく変形して凹み、気の毒だ
がこれは一生治らない。
「殺した!」
 と、思った勝五郎は刀を握ったままその場を走っ
て裏木戸側に戻り、傷ついてまだ逃げ損ねている賊
の中に飛び込んで、一人殺すも二人殺すも同じだか
らと夢中で刀を振り回した。
 それを塀越しに見た二人の兄と小作人二人が、裏
木戸を開けて飛び出し「助っ人するぞ!」と刀を振
り回すからますます盗賊は混乱し、頭領の指示を待
つが生憎と疾風の甚兵衛はこの場にいない。軍師が
怒鳴った。
「引き上げだ!」
 小男の軍師が怪我した足を引きずって真っ先に逃
げ出すと、我先にと賊が続いた。もう誰も奪った荷
物のことなど気にしない。命さえあればまた稼げる
からだ。
「一気にやっつけよう!」
 興奮した勝五郎が追おうとするのを音五郎が止め
た。幸いにこの時点で味方には怪我人もいない。
「これ以上の深追いはするな。荷物も戻ったしな。
死人が出ると面倒だぞ」
 これが逆に伝わり、勝五郎が止めたことになって
いる。その勝五郎が言った。
「一人だけ殺しちゃった」
「どこで?」
 兄二人は半信半疑で、勝五郎に従って家の裏側の
防風林に向かった。だが死体がない。鬱蒼とした樹
林を透かし見ても闇が深くて何も見えず、風の音が
枝葉を揺すっている。
「夢でもみたんじゃないか?」
「仲間が担いで逃げたんだ」
 脇差を鞘に収めようとしたが、勝太の脇差は刀身
が曲がって鞘に入らない。
「どれ、貸してみろ。安物の刀はこんなものさ」
 兄の音五郎が膝で力任せに刀を曲げて元に戻すと
、どうやらギシギシしながら収まったが二度と抜け
そうにない。勝太は安物の刀は使い方によってはす
ぐ曲がることを知った。
 勝五郎時代のあのとき、初めて人を殺した、と、
勝太は今でもそう信じている。
                  つづく
      ---
 では、次回をお楽しみに・・・・ 花見 正樹