雪の土曜日


 今日は2月15日、雪の土曜日です。
 なんと、先週と同じ文面で始まる今日のブログです。
 週末に続いて2回も大雪が降ると、雪慣れしていない
だけに頭も体もおかしくなります。これで、雪国の人の
苦労が少しだけ分かりました。
 北海道北部に住む開運道の主力講師が、朝の除雪車の
来る前の夜明けに駐車場前の雪かきを終えておかないと、
除雪で積まれた雪で道路に出られなくなる。だから夜明
けの雪かきは日課の一つ、と聞いたことがあります。
 これは体力がないと出来ません。これだけでも雪国に
育った人の根性や粘り強さが充分分かります。
 東京近郊の降雪量では雪国の人に笑われますが、少し
だけ苦労談を・・・先週、雪かきをした話をしました。
 我が家の雪かきは以前から私の役割です。
 家族は全員、私から雪遊びの喜びを奪ってはいけない
と思っています。確かにその通りなのですが、2週続け
ての雪遊びは少々飽きます。
 先週は年甲斐もなく図にのって、近所の分まで雪かき
をしました。その上、万が一に知人や身内がいつも通り
週末に家に来たら、と考えて何とかぎゅうぎゅう3~4
台停まる我が家の駐車場の雪も数か所に寄せました。
 おかげで腰の筋肉痛で一週間、まだ治らないところに
また雪です。
 こうなることと知りながら・・・人間なんて懲りない
ものですね。ニ階の窓から、前回よりはるかに多く降り
積もった雪を眺めて「さあ、オレの出番だぞ!」と、張
り切って覚悟は決めましたが、その前に、気分転換を装
い、出番を遅らせてこれを書いています。
 決して決意が鈍ったわけではありません。
 それにしても昨夜はみじめでした。
 仕事場に泊まればよかったのですが、家でのんびりオ
リンピックでも、と、考えたのが明暗を分けました。
 もちろん暗の方です。
 すでに雪はかなり積もっていましたから車は無理です。
 駅から10分ほどですから歩けばいいだけですしタク
シーもあるはずです。ともあれ帰宅することにしました。
 ところが地下鉄は順調でしたが北千住から先の東武電
車が息絶え絶えなのです。あちこちで停車しては車掌が
言い訳をします。
「信号が赤です」「前に先行した電車が止っています」
「障害物を感知しました」「障害物は雪の塊でした」、
ついに「電車と車が衝突する踏切事故が発生しました」、
これで万事窮しました。
 これで私の住む久喜市栗橋駅までは電車は動かないこ
とが判明したのです。こうなると、栗橋駅手前の南栗橋
駅が終着駅になります。
 その駅前の駐車場に私のマイカーが置いてあります。
 なぜ、自分の住む駅ではなく隣駅前の駐車場か? お
答えします。簡単明瞭、地盤沈下地区で駐車場が格安な
のと南栗橋駅が半蔵門線の発着駅だからです。
 駐車料は駅前一等地で月5千円、栗橋は1万5千円、
これで九州球磨川の鮎釣りの費用が浮くのです。
 ともあれ車で帰ることにしましたが、マイカーが雪に
埋もれています。夏のうちは無敵の4駆だったのに、今
は平凡な普通車ですから雪に自信はありません。
 仕方なく、まず手持ちの折りたたみ傘で窓の雪を落と
す作業から始めました。視野を確保してギアーをローに
して、雪の中をのろのろ動き始めました。何とか駐車場
から道路に出ると、車のわだち跡があってもう心配はあ
りません。ただ、明るいはずの雪道が意外に暗いのです。
 すれ違った車の運転席の窓が開いて、若者が私の車を
指差して何か叫んで走り去りました。後続車のないのを
確かめて雪の中に降りて前を見ると、ライトが暗い理由
が分かりました。すっぽりと雪に包まれたライトが、ぼ
んぼりのような柔らかい灯りで周囲を照らしています。
 手袋で雪を払い除けると、とたんにライトは輝きを取
り戻し、道を照らしました。
 こうして、よろよろスリップしながらも無事に家まで
辿りつきました。
 さて、何とか雪かきをサボってニ階の書斎で時間を潰
したのに、下から家人の声です。末娘がこれから泊まり
に来て、明日の日曜日に雪かきを手伝う、との電話だそ
うです。さあ大変、大好きな雪遊びの利権を奪われては
たまりません。
 どうせ駅まで迎えに行くのには、雪かきをしないと
駐車場から車を出せません。こうなると善は急げ、早速、
明るいうちに駐車場と家の前の雪とたわむれてきます。
 それにしても羽生選手の金、素晴らしいですね。
 今夜もまた寝不足です。