水の恐ろしさ


yjimage[4]

 激しい豪雨を伴って東北・北海道を襲った台風10号の被害が続いている中、台風12号が奄美大島から九州に接近中、かなり強い暴風雨らしいので大雨洪水、高波にも警戒が必要です。この台風は、4日(日)から5日(月)にかけて西日本では大雨になるとの天気予報です。
それにしても、過ぎ去った台風10号による岩手県では、未だにあちこちで被害が續いていて、道路寸断などで29集落が孤立し、岩手県和泉町乙茂の高齢者グループホーム「らんらん」では9人の高齢者が洪水の犠牲になって溺死していて、死者は12人となっています。
岩手県災害本部によると、岩泉町で孤立集落の住民は、まだ千人以上、20人近い住民と連絡が取れていません。なんだか、被害はまだまだ増えそうです。ともあれ、102歳の母を介護する身にとっては他人事ではないような気がします。いくら高齢でも母にはなお生きて欲しいのが子の心です。お亡くなりになった方々には心からご冥福を申し上げます。
それにしても、川沿いの低地に建てられた高齢者施設への疑問は尽きません。
なんで、こんなところに? です。
しかも、このような時の関係者の釈明は決まっていて「このような事態は予測できなかった」です。
過去に、崖下の家に住み、土砂災害で家を潰されて「予測できなかった」との被害者のコメントを聞いたことがあります。
私が大鮎釣りに通う、球磨川県球磨郡一勝地の鮎宿近辺も、球磨川沿いの土手上の道沿いに家が並び、山側は高い崖が迫っています。
鮎宿を含めて地元住民は、赤松が密集して根が張っているから土砂崩れは無い」と言い切っていました。ところがここ数年、大型台風が九州を襲う度に、近辺のどこかが崩れて道が塞がれて車両通行禁止になって、釣り場に直行できず大きく迂回したりしています。
先月のお盆過ぎは渇水で釣行を取りやめたのに、今度は台風襲来と釣り相棒の緊急入院で2日からの球磨川行きが延期・・・何だかここ数年、いい釣りを忘れていますが、激流の恐ろしさも忘れている自分がいて、ふと不安に襲われることもあります。
80歳を超えた自分が、果たして日本三大急流一番の球磨川の激流に胸まで立ち込んで、大鮎を掛けた時、弓なりになった竿を立てて下流に引き込まれながら流れに耐えて獲物を取り込めるか? それだけの体力があるのか? こればかりは実際に体感しなければ結論が出ません。
日延べを何回か繰り返した今回は9月11日からが決定行です。いつか、激流に吞まれて「予測できていた」と呟いて流されゆく自分を想像はするのですが・・・それでもなお「今年だけはまず大丈夫」、こう自分に言い聞かせているのも例年のことです。