勝ち組、負け組


勝ち組、負け組

 大相撲は千秋楽を迎えて横綱白鵬が圧倒的な気力と意地を見せて全勝優勝、大阪場所は幕を閉じました。
同じ大阪ながら、甲子園では、春の選抜高校野球の熱戦が始まり、早くも悲喜こもごものドラマが生まれています。
勝つも負けるも紙一重、甲子園には魔女が潜んでいるらしく、圧倒的な強さで県大会を制した強豪チームが、初回の一つのエラーで浮足立っての大量失点、まさかと思われるような負け方で甲子園を去ってゆくのも残酷無無慈悲な魔女の仕業・・・実力差ではないのです。
そこでふと、己れの人生を省みて、男はいつも魔女に操られて生きていることに気付きます。
いまさら、山の神と魔女が同一人物と名指しはしませんが、魔女は男どもの周囲にうじゃうじゃといt隙あればエラーを誘い大量失点に結びつけようと虎視眈々と爪を研ぎ牙を磨いて機を狙っているような気がします。
それでも私はいま何とか高齢化社会の一員として無事なのは・・・と、ここでまた気付くのです。私は情けないことに、魔女にも相手にされなかったからこうして無事に生きてこられたのです。そう思うとチョッピリ淋しい気もしますが、ここまで来たら贅沢な悩みと思われますから、魔女とはつかず離れずの関係で、と言い直して魔女の呪縛だけはご勘弁いただくことにします。
相撲でも野球でも勝者の輝きは当然ですが、敗者の口惜し涙も輝いて見えることがあります。
これは、人生も同様です。
きっちりとした勝敗のケジメはありませんが、こうして老いの目で周囲を見渡すと男社会の勝ち組と負け組の区分けはとっくについているにも関らず、過去の勲章をブラ下げて虚勢を張って老残の身を晒している友人知人に気付き、自分もその仲間であることに気づいて愕然とします。しかも私には職業的な勲章すら何もないのです。
私には孫が6人いて、桜が芽吹くこの季節になるとさまざまなドラマが生まれます。
今年も、息子の長女が中学卒業=高校受験の孫娘がいて、ハラハラしましたが無事に志望校に入学、これで一安心です。
かと思えば、長女の次女がハワイで挙式、孫の動向に右往左往しまくっています。
と、今のところ、孫に関しては勝ち組、勝手な自己評価ですが・・・