不幸の連鎖

バス事故
テレビ、新聞、NETなどに氾濫する死亡事故のニュースには胸が痛みます。
火災事故、交通事故、海難事故、家屋倒壊、天災事故など、あらゆる事故死が予期せぬ突然の出来事です。
老衰や不治の病での死亡なら死期を悟ってからの覚悟も出来ますが、地震、火事、交通事故などの突然の死には準備も何もありません。
東北大地震での津波による多くの死者も傷ましい限りですが、一ケ月前の軽井沢でのスキーバス転落事故も悲惨でした。
大学生ばかり15人が死亡しています。
最近の交通事故は圧倒的に高齢者が多く、何となく平均寿命を超えた高齢者の事故死には同情出来ないケースもありました。
しかし、人生がこれからという孫と同年代の若者の死は、痛々しく惜しまれてなりません。
長野県警の調べでは、どうやら事故は人災らしいことが様々な角度からの検証からはっきりしてきました。
まず、時速96キロ。なぜスピードを制御できなかったのか? これではカーブは曲がり切れません。
つぎが、減速なし。ギアがニュートラルに入っていて、エンジンブレーキが利かない状況だったことが分かっています。
事故現場には、右タイヤ痕などの状況からバスが片輪走行状態となって転落した可能性があることも分かっています。
これですと場合によっては整備士の整備不良となって、運転手に罪がないという妙な結果になるケースも有り得ます。
長野県警では、運転ミスが原因との見方を強めていますが、運転手が死亡していることで完全な原因究明は難しくなっているようです。
いずれにしても、最愛のわが子を失った悲しみはいかばかりか、それを想うとこちらまで胸が痛みます。
子を持つ親として、痛いほどその心の痛切な悲しみや怒りと苦しみがビンビンと伝わってきます。
警察や行政による原因究明や再発防止の取り組みも分かりますが、一日も早く遺族への真相説明が必要かと思います。
そうでもないと、わが子を失った悲しみと憤りで、次の悲劇が連鎖する可能性があるからです。
不幸が不幸を呼ぶ・・・この不幸の連鎖は意外に多いのです。
だからこそ、そんなことのないように早い解決を祈るばかりです。