暑い夏でした

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暑い夏でした

新海 富美代

 今年の夏は昨年同様に暑い夏でした。
体力的にも厳しさを感じた年です。暑さが原因かと思っていましたがやはり年を重ねて行くと体力が落ちるのを感じます。整体のお客様からも聞きますが体力も何年かに一度ガクッと落ちる年があるみたいで節目があるようです。どうやら今年は私もその節目の年だったかもしれません。
自分も年を重ねて体力も落ちて来たから自分の体力や身体の状態を見ながら過ごしていかねばならないと自覚させて貰った夏でした。そのはずです整体の仕事をさせて頂き22年目に入っている訳ですから自分自身も開業当初の私と違いがあっても不思議ではありません。開業して22年ともなりますと来て下さるお客様も高齢化が進んで来ています。
現在のお客様の最高齢は91歳です。80代の方も何人かいらっしゃいますがその方の中でも個人差が出てきております。元気にはつらつの方もいますし足腰がちょっと弱って来ている方もおります。やはりちょっと気になるのは現代社会の問題になっている認知症です。
お客様を拝見していてちょっと気になり出した方がおります。様子見ていますと徐々に進んでいるなと思っていますが、ご本人は全く意識がなく、私は元気で皆さんが驚いているのと言って、ご自分では全く自覚のない状況です。一人暮らしで近場に子供達もいるのですが、理解しているのか知らないのか?と言う状況の方もいます。
別の人は家族がちょっと気付き始め、早くから病院にかかり予防したりご本人も気にして進まないように努力されています。私が師匠から教えて頂いた手もみが脳の刺激にも良い話をした所、やって欲しいと言って来ていただいています。気持ちが良いらしくずっと続けて頂いております。進まない様ご本人も家族も気を付けておられます。
前者のお客様にも手もみの良さをお話ししてさせて頂いております。気持ちが良いと言ってくれていますがだだ認知が出て来ている事が本人に全く自覚ないので、ご本人にはお話出来ません。その方が通っている美容室の先生もご承知でその先生とも情報を共有して見守っています。先日その美容室の先生に、今までずっと通っているのに整体屋さんの行き方が分からなくなってしまったと話された様です。しかし本人はおかしいとは思っておらず私にも行き方が分からないと連絡ありタクシーで来院されました。その方は本当は来かたが分からずタクシーで来られたのに、私に足がちょっと痛かったからタクシーで来たと話されました。
私は承知の上でその方のおしゃっる事を聞いて差し上げています。同じ話も繰り返し繰り返しお話しますがずっと聞いてあげております。有難い事にお客様の中に看護師や介護士ケアマネージャーさんもいて下さって色々教えて頂いておりますので、できるだけそのように対応させて頂いております。やはり専門家の方にお客様の様子をお話すると認知症の症状だと教えてくれました。専門家の方たちはご本人を傷つけないように話を聞いてあげて欲しいと話してくれました。本来なら家族が気付いて見守って行くことが一番ベストの様です。
お二人の方を見ても本人や家族が自覚して対応しているのと全く自覚が無く家族の協力も無いとでは大きな違いがあるなと思いました。以前聞いた言葉があります。”子どもを叱るな自分の来た道。年寄りを笑うな自分の行く道”。認知の症状が出てくるお客様や周りの方もいるかもしれませんが温かく見守って行ってあげようと思います。私たちがその方達と同じ年齢になる頃には、5人に1人が認知症になると言われている様です。認知症にならない為にも今から予防し日々の暮らし大切にして意識して生活して行きたいと思いました。