ゴーギャンも森の神秘に魅せられて

冬の公園4

森には精霊が宿っている。人間が足を踏み入れると、歓迎されているのか、拒否されているのか分からないエネルギーを感じる。
突然大きなさざめきが起こったり、大樹が木の実を落としたりして、その都度ハッとさせられる。かと思うと、優しい風が木の葉を運んで来たり、木洩れ日が頬をさしたりすると歓迎されている気分にもなる。

ゴーギャンも森には目に見えない何かがいる。赤いトンガリ帽を被った妖精など神秘の世界が満ちている。あの世への扉である。
森は人々の想像力をかきたて、息づく不思議な時間があるとして、「ブロセリアンドの森」を訪ねている。
画家たちはインスピレーションを感じ、森の精霊たちと対話し、その体験を現実の制作に生かしていった。
ゴーギャンはブルターニュと出会わなければ傑作は生まれなかったであろうと評されている。

ゴーギャン随一の傑作『説教のあとの幻影、ヤコブと天使の闘い』
黄色いキリスト・黄色いキリストのある自画像
我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか

瞼に焼きついている作品である。
人々の大らかな力とエネルギーに触発されて次なる制作の場所タヒチに向かったゴーギャン。ブルターニュの飛躍なしには画けなかったと言う。

森が息づく不思議な神秘は古から今に繋がっていることに魂のレベルで喜びを感じる。地球と人類を守るには森を守ることが大切と実感する。

 

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