古稀の年 年賀の言葉 やや長く

Pocket

     謹賀新年

本年も宜しくお願いします。

高尾 義彦

------

古稀の年 年賀の言葉 やや長く
(2015元日)
この句は、五日から始める連句九四巻目の発句に用意した。小学生時代の友人二人と歌仙古稀百巻達成の目途が立つ段階に。日々の楽しみとある種の緊張感が持続力に。

 

住専、豊島、司法改革-2

中坊公平さんの三回忌
=「人生八馨」一五年
夏季号・第三巻より

 公害調停成立時の計画では十周年の二〇一〇年春に産廃撤去は終わるはずだった。現場から廃棄物を運び出し船で隣りの直島に送って無害化するスキームだつた。しかし実際には予定通りには処理は進まず、さらに、当初推定の六〇万トンどころか九二万トンもの廃棄物(汚染土壌を含む)が存在することが判明して、計画は二度にわたって見直された。現在までに八一%を処理したものの、最終期限は改めて二〇一七年三月と設定された(最終的に香川県は二〇一七年三月二八日、豊島からの搬出は終了と発表した。総量九〇万八千トンで、汚染地下水の無害化や跡地の開発計画などが課題として残る)。
このため 「花を見る会」 は十周年の時も今回も、みんなが明るい笑顔で迎えることは出来なかつた。私たちが訪れた当日、島では廃棄物完全撤去後を見据えて、跡地七㌃の活用策などを話し合う住民の会議が開かれた。
「原状復帰」の願いを胸に、島の将来像が議題になつたが、その前提として、本当に完全撤去が実現するのか、疑問視する見
方が広がつていた。
テシマリゾートのレストランで運動の経過報告や島が抱える課題を安岐さんたちから聞いているうち、安岐さんの「禁酒宣言」 が話題になつた。ここ数年、撤去作業の進捗状況は満足できるものではなく、一丸となつて公害調停を勝ち取った住民たちも時間の経過につれて、それぞれの思惑の違いが表面化する。
二十数年闘い続けてきた住民運動は必ずしも高揚した状態を持続できていなかつた。
悶々として日々を送っていた安岐さんは、一晩でウイスキーの角瓶を空けてしまうほど酒でストレスを紛らす日が続いた。昨年一月四日もビール、ウイスキー、日本酒を呑んでうとうととしていた早朝、ふと目覚めると誰かがそばに立っている気配がした。それが亡くなつた中坊公平さんの姿だと気づいた瞬間、酔いが一瞬にして醒める思いだつた。何も言わずにこちらを見つめている中坊さんの姿に大きなショックを受けたという。

----------


「獺祭 日本酒」の画像検索結果

ふく食べて 福を祈って年の暮れ
(2015元日)
ホテルで紹介された天神の居酒屋で、ふくの刺身や唐揚げを頼み、日本酒は獺祭。昼間、唐津から名護屋城跡を見物、秀吉の権力と晩年の愚かな執念が形をとつた広大な城跡を歩く。黒田長政陣跡など官兵衛ドラマ追体験も。