1、あなたの吉日選びー6

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占い豆知識

1、あなたの吉日選びー6

花見 正樹

前回の「占い豆知識」では、私が学んだ真瀬流易学の祖・真瀬中州の師・新井泊蛾が「日に吉凶なし」として大安や仏滅などの「六曜」を迷信として否定しましたが、六曜はすでに一般化して生活に取り入れられる俗信となっていますので開運道では生活慣例に従って普通に用いることにしています。
戊辰内乱でクーデターに成功して樹立された明治新政府は、西洋化を急ぎ過ぎて、明治5年(1872年)11月9日の太政官布告において、それまで用いられていた太陰暦を、現在用いられている太陽暦に改めました。しかし、長年に渉って用いられていた慣習を変えることは出来ませんでした。
そこで新政府は、明治天皇の名で「改暦詔書写」を掲げて、「朕惟うに我国通行の暦たる、太陰の朔望を以て月を立て太陽の躔度に合す。故に2, 3年間必ず閏月をおかざるを得ず・・・途中省略・・・人智の開発を妨ぐるもの少しとせず」と論告し、新しい暦への移行を促しています。それでも庶民は旧暦を手放しません。
業を煮やした新政府は、さらに同年11月に太政官布告を発し「今般太陽暦御頒布に付、来明治6年(1873年)限り略暦は歳徳・金神・日の善悪を始め、中下段掲載候不稽の説等増補致候儀一切相成らず候」と旧歴の発行を禁じて現在に至っています。
と、いうことは、大安や仏滅、古い慣例は法律で禁じられているのです。
しかし、神宮間館や高島易断所など旧暦発刊の関係者が摘発されたり、大安や仏滅などを用いている民間業者が逮捕された例もありません。これらを布告をもって禁止すること自体が無茶だったのです。
なお、旧歴を用いると、その日の「六曜」を知ることが出来ます。
旧歴は年に関係なく、月と日を足して6で割り、残った数で下記をみます。
残り数、0=大安、1=赤口、先勝=2、友引=3、先負=4、仏滅=5.です。
だからといって、どのような用途に役立つかは全く思い当りません。
生まれた日が「大安」だった、別れた彼との最初のデート日が「仏滅」だった程度の使い道までは考えつくのですが・・・。
強いて例を挙げますと、私(花見)の母は平成30年1月17日に103歳で他界、その日は旧歴の12月1日でした。
12+1=13 13÷6=2残り数1 残り数1は、正午前後1時間だけ大吉で夜は凶、母は夜、老衰で逝きました。
母の亡くなった夜は、きっと赤鬼(赤口の別称)が迎えに来ていたのです。これでは迷信そのままですね。