4、私の整体への姿勢-1

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4、私の整体への姿勢-1

私は何をやるにも結果はともあれ、師を求めて道を究めようとします。
文学は故青山光二師、気学は先代の故田口二州師、易学は故森脇晧州師、整体は故蔡一潘師、弓術は故窪田真太郎師、礼法は故小笠原清信師、禅は故朝比奈宗厳師、ストレス学は故藤井尚治師、鮎釣りは川原龍太師(療養中)などです。
ところで、なぜ師を求めるかというと自分だけで実践を重ねても肝心のツボに辿り着くには時間が掛かり過ぎるからです。
整体も全く同様で、実践でツボを知る前に、師に学びそれを熟知してから実践に入れば無駄な努力が省けます。
整体に対しても先輩諸氏はどのような努力を重ねてきたか、これらを学ぶだけでも整体のノウハウが身につきます。
ここでは、整体伝説の神様とも言われる故野口晴哉(はるちか)師の説と、私の師である蔡一潘師からの引用なども加えて私なりの開運道式整体論を徐々に確立して参る所存です。
野口師の著書の冒頭に、火事場のバカ力の話が出て来て思わず大きく頷いたことがあります。
私が小学校2年の頃、通っていた千葉県市川市の中山小学校で火事があったことがあります。放課後で家路についた直後にそれを知って、同じ帰路の学友と走って戻ったところ、南側の木造校舎から真っ赤な炎が黒い煙を巻き込んで勢いよく天に向かって噴き上げていて、消防自動車からは放水の列が何本も火災現場めがけて飛んでいました。その時、校庭に群がったヤジウマから盛大な歓声と拍手が巻き起こったのです。見ると、教員を交えた4人の若者が二階の音楽室から大きなグランドピアノを必死の形相で階段を下って地上まで運び降ろしたのです。そこからは大勢の助っ人が加わって火の届かない校庭の片隅まで重そうに運んでいました。やがて火事は類焼を防いで無事に収束したのを見て私たちは興奮覚めやらず火事のことを話しながら家路につきました。
翌日の朝礼で校長先生から訓示がありました。その中で印象に残ったのは、200キロ以上もあるピアノを4人で担ぎ下ろしたのに、火事が終わって他の胸の二階にピアノを運ぶ時は10人でも上がらず、12人でようやく運び上げることが出来た。人は、いざという時は凄い力が出せるものだ、という内容でした。

 これを「火事場のバカ力」ということを知ったのはかなり後ですが、これと同じような記述が野口師の「整体入門(ちくま書房)」に載っていたのです。

 人には、このような凄い力があって、それが自然治癒力になればて難病を克復できるのかも知れません。ならば、それだけの強いエネルギーを持つ人であれば、その力を、自分以外の人に用いれば、もっと人を幸せに導くことが可能となる理屈です。私はいま、それを実践中です。

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誰でも出来る独り整体

ツボの押し方は気持ちいい強さ

ツボを押すとき、慣れないとつい強めに押してしまいますが、これはよくありません。押して「気持ちがいい」強さが一番、「効くーっ!」と顔をしかめてがまんするなどもってのほかです。これは全てのツボに共通します。その中で「すこし強めに」とか「少し弱めに」とか個人的な好みが出てくるものです。とにかく、強ければよいというものではないことだけは、施術側にも授術側にとっても大切なことです。
ツボを押す指は、押しやすい指であればどれでもいいのですが、ツボによっては使用する指が指定されている場合があります。これは、その指を用いるほうがより効果的だからです。指は力加減によって使い分ける場合もあります。強く力が入る順に記せば、親指、人差し指、中指、薬指の順で小指は添えるだけです。
開運道式の原点は中国式で6という数を大切にしますので、殆どのツボは、ゆっくりと息を吐きながら6秒ほど押し、ゆっくりと息を吸いながら6秒ほどかけて指の力を抜き、これを6回ほど繰り返します。これは習慣性ですから慣れると数は数えなくても自然にそうなります。開運道式ではこの時少しクリクリと気持ちい強さでまさつするように動かします。これが意外に効くのです。
これらのツボを押した時に「痛い!」と感じる時は、筋肉疲労や老廃物が滞ってリンパや血液の流れが悪い場合でこれを「実証」と呼び、少し丁寧に時間をかけて血流をよくするようにします。この場合、凝っているからといって強押しは症状を悪くしますから禁物、ゆるやかにを心がけてください。その反面、押して気持ちがいい場合を「虚証」といいい、これは逆に気の不足とみて不通にツボ押しをします。押して気持ちがいい箇所は、疲れがある場所ですから押しまさつが必要なのです。
なんの疲れもなくっ健全健康である箇所のツボは押しても痛みも気持ちよさも感じないものです。
今回紹介するのは前回までの「百会、天柱、風池」に次ぐ頭部の主要ツボで次回も続きます。

4-1、後頂(ごちょう)
百会(ひゃくえ)から指2本ほど後ろ下にあるツボで、頭痛、めまい、不眠に有効です。
押し方は「風池、天柱」と同様、両手の親指でツボを6回ずつ6回、計36回ほど摩擦しながら押しまさつします。

4-2、玉枕(ぎょくちん)
頭の中心から指2本ほど外側で、目の位置から後頭部に向かって同じ高さで、寝た時の枕の位置にあります。
頭痛、目の疲れ、視力回復、肌の回復、抜け毛、薄毛に効き、美容のツボとされます。
押し方は「後頂」と同じです。

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花見正樹・プロフィール


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