住宅ストレス-5

「長寿の秘訣の第一は、ストレスを溜めないことです」
ストレス解消、病気知らずで楽しく長寿!
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花見正樹のストレス・エッセイ

住宅ストレス-5
狭き家に家族多きは福来たり繁栄疑いなし

住む人間が肝心-2

 家族間の不和不平不安を取り除くために仮住いとして〓戸建て借家などに転居し、改めて時期をみて家探しに打ちこむことを進言しているが、A氏のストレス状態は回復するか。  A氏の妻Bさんは、電話の会話中に、「住宅のチラシに徒歩十分とあると、主人は正確に歩いてみて二十分だからインチキだ、などといい、まるで業者を信用していないんですよ」ともいう。
業界の常識に対する理解とか融通性とかがまるでない。なかにはズバリ本音そのもの、正直なのも目につくことがある。
「隣接する大規模団地からの恩恵さまざま、〝くらし文化の創造〟……」
借景どころか、ショッピング、教育施設等すべて既存のものを活用することをキャッチフレーズにうたっている。
このPRフレーズを提案したN住宅宣伝部のご仁に敬意を哀し、A氏もこのぐらい神経を太くして立ち直り、再出発することを願うこと切なるものがある。

住宅ストレスでお悩み中の方への処方箋

古来から伝わる家相学の秘伝に、「狭き家に家族多きは福来たり繁栄疑いなし」 とある。それを裏返せば当然ながら、「広き家に家族少なきは福去り繁栄せず」となる。広い部屋でのびのびと過ごし幸せ感を味わうことができるのは、孤独でないときだけ。もっとも広い狭いは個人の主観の相違だが、兎小屋よりはマシと考えればアパート、マンション、一戸建て、屋根があるだけ幸せなもの。家庭の不和や隣人とのトラブルを住居の所為にするのはナンセンス。但し「孟母三遷の教え」ということもある。もっとも気軽に住宅を買い替える算段や、引っ越し魔といわれながら新しい環境を楽しむもよし、もしあなたが一人者なら、異性のお友達のできそうな所を求めて転居し続けるのも一案である。