不眠ストレス-1

 「長寿の秘訣の第一は、ストレスを溜めないことです」
ストレス解消、病気知らずで楽しく長寿!

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花見正樹のストレス・エッセイ

不眠ストレス-1

睡眠時間が惜しかったあの頃

 ねじり鉢巻きりりと締めての徹夜ガリ勉、受験直前一夜漬け臨戦態勢、体験者は懐かしい想い出、非体験者はアホかと思う。 くわえ煙≠早で額に縦じわ、手先の震えが止まらない、九連宝灯テンパイ直後。思わず先ヅモ、
確かな指応え 「ヤックー・」と、直前、上家がダマテン 「タンヤオ」 のみ。「ヤラレク!」これも口惜しく心が痛む。
夜行列車から降り立った高原の駅から、冷えた秋の夜の山道を、懐中電灯の光の輪を頼りに一歩一歩登った日、虫の音のかしましく懐かしき青春、しかも同行にネクラ登山部には珍しきみめ震わしき乙女がいた、ような気もして懐かしくぼろ甘い。
大げさに言えば 「最近の国際情勢における各国間の貿易不均衡は」と大上段、小げさに言え不眠ストレスば「夕べの飲み屋のツケは幾らか」と地ずり青眼下段の構え、談論風発夜を徹して止まず、これも若さ、空腹に焼酎だけだったあの夜が懐かしい。 好奇心とスキ心、家族の留守に上がりこみ千載一遇のチャンスとばかり彼女と二人、狭いアパートの一室で汗にまみれて一睡もせず励んだ十代後半学生時代、夜が明けて窓に白く積もる雪、これも人生勉強と考えた、夜の短さが懐かしい。
と、いうような青春をお持ちの方も沢山いらっしゃると思うが、これは眠りの時間を割いてこそ価値があり、眠る時間などもったいなかったのだ。それが今は、何もすることがないのに眠れないなどという。もったいない話だ。眠れなければそれだけ起きている時間が長くなる。その分だけ仕事や遊びに使える時間が増え、他の人より有利になるはずだ.