占いの歴史-37
四柱推命-15
十二運星の特徴-10
胎(たい)
「胎」は、 母体に生命を宿したばかりで、まだ人としての形が整わず、この世に生きる喜びと希望に溢れている状態です。それに、度を守り、心豊かに穏やかに過ごし、心身に不快を与える出来事や大きなストレスに遭遇したりすると、流産というようなアクシデントもありますので油断は禁物、穏やかな生活を心がけて無理はいけません。
運気の強さはまだ弱く、未知の部分もあり運気もつねに揺れ動きますので、心がけ次第では、良くなったり悪くなったりします。
性格は、お人好しで心優しく柔和で温厚、饒舌で明るく快活、自立心や強い信念はありませんが、目上の人に対しては従順です。
愛情面では、自分に正直で好き嫌いがはっきりしていますが、どことなく落ち着きがなく、どのような相手が好きかもはっきりしていません。そのために、客観的には頼りない相手であっても、自分が好意を持った人に対しては周囲の忠告も聞かず、失敗してから目が覚めるという状態です。さらに、好きな人に巡り合っても、つい遠慮気味になる上に、押しが弱いため、自分から身を引いてしまってチャンスを逃すことがあり、後で悔いが残ります。その逆に、好意を持たれてお付き合いを始めると、相手に束縛されるのを嫌い、あくまでも自分のペースで相手を思うままに操りたいと思って強気になり、これで失敗することもあります。
仕事運は、つねに新しい情報を求め、人より一歩先に進むことに興味をもって行動します。それでも、将来への希望や夢は、それほど大きくはなく、あれもこれもと多岐に渉って望んでいて、無限の可能性を秘めてはいますが、目的を絞り込めていないために、満足した結果は得られません。それでも様々なことに挑戦して自分の才能を伸ばす努力と、チャレンジ精神で経験を積むことができれば好結果も期待できます。
とくに年柱に「胎」があれば、家を継ぐ、家業を継ぐ、親の面倒を見る、などで感謝され、生活も安定します。
健康面では、周囲の変化に素早く対応する能力があり、注意深いことから病気には罹りづらいのですが、基礎体力が弱いため、流行性のウイルスの感染などには細心の注意が必要です。
以上からみて「胎」を持つ人は、礼儀正しく慎重で用心深く、多少の努力不足や実行力の欠如を、人から頼まれたら嫌と言えない人の好さと従順さで充分にカバーして、結果的には落ち着いた日常生活を送ります。

体が滅びますが魂は宙に還るとされ、自由気ままに宇宙空間を漂って、姿形がはっきりせずに掴みどころがないような状態を表します。
この星は、人生でいえば晩年、季節でいえば晩秋、人に例えれば死して墓地に葬られた状態、けじめをつけるという意味もあります。
対人関係では、孤独が苦手なので周囲の人に優しく接して信頼関係を深め、親しい人には誠心誠意に尽くします。
病気が進み命の停止状態を運命に例えれば、運気の低迷を示します。
この星を年柱に持つ人は先祖の徳が薄く、月柱に持つ人は親や親族との縁が薄いとみます。
病の星は、一日でみれば夕闇が迫る頃、季節でみれば秋の落葉期、人生でみれば高齢者入りしたところです。
衰(すい)
帝旺という文字を言葉通りに解釈すれば、王様が栄華を極めた状態となります。
自尊心が高く、人に使われているのが嫌なタイプです。従ってサラリーマンとして一生終わるようなことはなく何らかのチャンスをつかんで必ずといっていいほど独立するようです。しかし全く猪突猛進型ではなく、慎重なところがありますので内気に見える場合もあります。決して弱音をはくことなく、どんなに困難な環境に陥っても威勢良く振る舞います。また大変義理がたくて、物をもらってもそのままにしておくことができない。他人に迷惑をかけるのを極端に嫌い、たとえ銀行などから借金をしても他人や友人には迷惑をかけることはありません。
建禄は、社会人として成功し、家庭を得て財も子供にも恵まれて安定している状態を示します。
冠帯は、成人した状態で、結婚したり社会的に活躍し始めた状態です。
長生.は、人がこの世に生を受けた状態から、元気で育つ少年少女の伸びやかな明るい姿を表す希望に溢れた成長期で、人生のうちで一番穏やかで平和で安全な時期でもあります。