2、人間関係・ストレス対処法-4

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「楽しく長寿・ストレス発散」

花見 正樹

2、人間関係・ストレス対処法-4

長寿の秘訣はストレスをためないこと、とは知りながら日常生活はストレスだらけ、これが普通の生活です。
いま国内で最高齢の長寿者は、福岡市に住む115歳の田中カ子(かね)さんです。
老人ホームに入所していますが自分でもまだ歩けるそうで、つも笑顔を絶やさず人と接しているそうです。
田中かねさんは、9人兄弟の三女として生まれ、太平洋戦争中、夫や息子が出征して男手がないとき、率先して家業のもち屋を続け、戦後もそれを続けて63歳の時に隠居して、その後は海外旅行をしたり、各地で暮らす子供や孫らを訪ねて旅行するのを楽しんでいたそうです。
102歳から地元の老人ホームにお世話わになり、103歳の時に大腸がんで東京の病院で手術をするため飛行機で上京したというエピソードもあります。
その手術が聖子云うして健康を取り戻し、施設の仲間と会話を楽しむ日々を過ごしていますが、施設内を手押し車で散歩しながら、元気のない入所者を見ると体をさすって「頑張りんしゃいね」と声をかけるのも楽しみにしている様子だそうです。
田中かねさんの趣味は「オセロ」で、朝食後のひと時は施設の仲間や職員らとひと勝負するのを日課としているそうですが、負けず嫌いな性格らしく自分が勝つまでは何局でも続けるそうです。この執念深さ、執着心も長寿の秘訣の一つに入れてもいいような気がします。
食事は好き嫌いがなく、何でも「美味しい美味しい」と食べますが、とくに甘い物、缶コーヒー、栄養ドリンク、炭酸飲料などが好きで、毎日これらを合わせて3本は飲んでいるそうです。
この田中かねさんについての若い時からの情報では、苦労を苦労とも思わず、どんな時でも平然として笑顔を絶やさず、ストレスなどとは無縁のように朗らかで、人間関係が抜群にいいようです。
「何歳までいきそうですか?」と人から聞かれると、「あと5年くらいかな」と謙遜しながらも笑顔になって「本当のところは死ぬ気がせんですよ」と手を合わせ、「これも皆さんのおかげじゃで」と感謝の心を忘れません。
なお、平成16年度の厚労省発表によると日本人の平均寿命は、男性が80.98歳、女性が87.14歳と過去最高ですが、香港に次いで世界2位となっています。
統計を取り始めた昭和22年(1947年)の平均寿命は、男性が約50歳、女性が約54歳でしたから、寿命の伸び率は素晴らしいものです。
これは、食生活の改善、医療技術の進歩、公衆衛生の向上、介護施設の充実、などに伴ったものと考えられます。
その反面、日本人の死因のトップを独走するガンだけは防ぎようがない勢いで猛威を振るっています。
なにしろ「がん」での死亡割合は、男性が約29%、女性が約20%で、ガンは長寿の天敵です。
しかし、恐れることはありません。人間関係がよくて笑顔の多い人を、ガン細胞は苦手にしているからです。
ストレスがなければ病気にはなり難いもの、人間関係がいいとストレスは少ないもの、これが実行できれば長寿です。
つづく