2、人間関係・ストレス対処法-3

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下記は村上功画伯(仙台在住)の作品です。
「楽しく長寿・ストレス発散」

花見 正樹

2、人間関係・ストレス対処法-3

長寿の秘訣は、ストレスを溜めないこと、これに尽きます。
私が民間で初の長寿の研究を発表した約40年前は、100歳を超える人は全国で約1,600人、それが今や6万人余が100歳超の時代です。
ただし、いまは医学の進歩や介護施設の充実で、ベッド生活と車イスでの長寿者が圧倒的多数で、自力で家事や日常生活をこなせる健康で元気な100歳の方はそう多くはいません。
ですから、100歳が6万人などという数字に騙されてはいけないのです。
私が提唱するのは、あくまでも「健康で長寿」であって、寝たきり、痴呆症、医者通い常習などの不健康老人は省きます。
もちろん「一病息災」という言葉もありますから、持病を人生の伴侶として大切に扱っての長寿も悪くありません。
100歳時点で、カラオケや行楽、観光やお花見、グルメの食べ歩き、四季それぞれの楽しみ方、あるいは身に着けた知識や技芸の指導などで社会に貢献できる高齢者を目指しての「百歳・健康長寿」です。
そのためには?
ストレスを溜めないこと。とくに、対人関係とお金不足のストレスは心を病みます。
最近は老若男女に拘わらず、孤独を恐れてつまらぬ仲間と群れたがる人が増えています。人が群れれば人間関係のトラブルも増えます。ましてや団体人間が苦手の現代人の集まりですから、自己主張の張り合いで摩擦があっても何の不思議もありません。
お互いに相手の非を責めるだけで、頭を下げることは大の苦手、これでは本人同士では妥協点も見い出せません。
よく「親友に裏切られた」という話を聞きます。
でも、これは間違いです。なぜなら、無二の親友というのは裏切ることがないから親友なので、何らかの理由で離反するような友人は親友でも何でもありません。親友とは人生を共に歩む心友でもあるのです。
それに「裏切られた」という言葉の裏には何らかの期待や損得勘定が見え隠れしています。
もともと親友などという者はそう数多くいるものでもありません。
私はこの半世紀、友達は数多くいますが親友と呼ぶ真の友はたった一人、お互いに尊敬の念がありますから会話は敬語です。
中学からの親しい仲間もいますが、これは遊び友達であって親友ではありません。この、友達と親友の差が理解できない人が「裏切られた」とか言い出すのです。
まず、人間関係でのストレスに悩む人が知らねばならないのは友人と親友の違いからです。
現代はNET社会全盛で、パソコンとスマフォで人間関係がつながっていて、直接対話の少ない時代だけに信頼できる人間関係を構築するのは難しい時代です。ラインなどは動画挿入で会話できますから、若い男女は逢わなくても恋愛が出来てしまいます。
それだけに危険な交際もまま起こり得るのですが、当事者は夢中ですから危険な目に遭遇するまでは気づきません。
それでもまだ、積極的に行動して人との接触を求めようとする前向きの姿勢には、危険は感じても好感は持てます。
いまの時代、モラトリアム人間と呼ばれる人達がかなりいます。実社会の荒波を恐れて親元から離れられず、いつまでも親の保護下にいようとする自立心のない若者や、無気力で人間関係の煩わしさを嫌い、自分の世界に入り込んで外部との接触を望まない人をさす言葉で、広義では引き籠もりもこのモラトリアムに入ります。
友人関係で失敗して人間嫌いになった若者は、日常生活でも団体生活を嫌い、家族や少数の仲間だけとの交流に接触を求め、
有益な助言をしてくれる目上や身内の年長者さえも避けるようになります。そのために、人間関係はますます下手になって自分の世界だけに埋没して、世間と隔離されたような状態になります。そのモラトリアム人間が、年齢や環境に背中を押されて就職したとします。そして、すぐ職場内の人間関係に疲れて退職、結局は人間関係のしがらみが比較的少ないバイト生活暮らしから、似たもの同士の異性と安易な交際から結婚して子供をつくり、父親、母親となったとしても地域社会に溶け込むことができずに人間関係で悩みます。
それとは別に自己過信から人間関係で挫折した人、小さな失敗に潰されて自信を喪失した人の人間性回復、劣等感を背負ったひ弱さから人間関係が苦手な人もいます。この人間関係の苦手を克復することこそがストレス解消、長寿への一里塚です。
「千里の道も一歩から」、まず、人間関係で苦手を克服するには、細やかなことからでも自信回復、自分の性格や容姿を自分で認め、得意な分野での才能を発揮するように努力してみると、周囲に認められて元気が出ますし、強気になれて積極的に人との交流を求める気にもなれるものです。
人間関係とは、だけでなく周囲とのバランスのよい交流が理想です。
前回は、苦手な人との接触は最小限に・・・でした。
今回は人間関係が苦手な人へのアドバイスです。うぬぼれでもいいですから、自信を持って外見は穏やかに、内面はカラ元気でも強気になって人と接触してみてください。意外に人間関係がスムーズに展開することに気づくはずです。
これでまた長寿に一歩近づきました。