4、手軽に出来るストレス発散法ー5

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「楽しく長寿・ストレス発散」

花見 正樹
(長寿、ストレス問題研究家)

4、手軽に出来るストレス発散法ー5

以前、ストレス学の第一人者・藤井尚治博士(医師で法学博士)の指導で銀座のビルの一室で本邦初のストレス解消サロンをオープンした約40年前は、まだストレスが病気に直結する恐ろしさを全く知りませんでした。今では、ストレス過多が胃液の分泌に影響して胃潰瘍や十二指腸潰瘍を誘発するのは誰でも知っていますし、ストレスが血圧を上げたり不眠症の原因だったり、食べ過ぎ飲みすぎ太りすぎから病気予備軍になるのも常識ですが、それ以上に、ストレスが髙い人ほど「短命」ということも分かって来ています。
最近の生体化学では、脈拍が寿命を決めるという新説が発表されています。それによると、心臓の働きはゆっくり使えば長生きし、激しく使えば命が縮むといういたってシンプルな「ウサギとカメ」式研究結果です。ウサギの心拍数は異様に速いので短命、カメの心拍数は異様に遅いから長命、実に単純で分りやすい理論です。
さて、これを人間に当てはめまて両極を比較しますと、激しい運動は心拍を速め、瞑想は心拍数を遅くします。ところが運動しないと筋肉が衰えて内臓の働きが悪くなりますので体力が落ちて短命、結局、適度な運動は必要なのです。
理想は僧侶の生活です。荒行で運動もしますが座禅で瞑想もしますから平均心拍数は一般の人より遅いはずです。
さて、ストレスに触れますと、ストレスを抱えると心臓の鼓動が早くなり、そのストレスの度合いによっては平常時の3割も心拍数が増え緊張で筋肉も硬くなり肩凝り腰痛などの症状も出やすくなります。その上、風邪をひきやすくなったり、胃腸など内臓機能も弱ったりで病気に急接近します。したがって、ストレスだらけの人は長生きできない、という結論に達します。
とはいえ、これからの時代は、ストレスにいかに対応し、いかに耐えるか、ストレスを逆手にとりストレスをバネにして生き抜くのかという時代です。これからは好むと好まざるとに関わらず、ストレスと共存しなければ生きて行けません。
しかし、ストレスの症状がそのまま放置して重症になれば、心身症、ウツ、円形脱毛症、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、心不全、脳卒中など命に拘わる病気もあります。ですから、取り返しのつかない状態になる前に、ストレス解消を心掛けねばならないのです。
それでもこの世の中、ストレスは、絶対になくならないのですから、ストレスをペットのように飼いならし、ストレスに対する耐久力を身につけることを心掛け、すことで、すことで、が出来るといい、ある人は、ストレスは闘牛場の中のようなもので、ただ真正面から闘うだけでなく、時には身をかわすテクニックを身に付けることも大切だともいいます。
たしかに、ストレスは日常の出来事の中で大なり小なり私たちに影響しますが、それを克復する気力があればこそ、向上心にもなり、やる気にもなるのです。
その、やる気を起こさせるストレスを善玉ストレスと考えて、むしろ歓迎してみてはいかがですか?
そう考えると、ストレスに対する考え方も変わってきます。
今までただ嫌っていたストレスが、善玉ストレスと悪玉ストレスに別れていて、悪玉が強く働けば気分も悪くなり、善玉が強い時は気にならない・・・こうなればストレスに負けないように意識して、ストレスと共存出来るようになれるはずです。
私がストレスを殆ど感じないのは、根っから鈍感なのか、ストレスと共存できるからか、どちらかだと思います。

(注)花見正樹の講演「手相と長寿」が11月3日(土)にあります。詳細はHP表紙の「お知らせ」で。