フットボールとこれから

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私は某海無し県で育った。

朝は鳥の鳴き声で起き、暗くなったら家に帰る。

そういうと山深くのポツンと一軒家を想像するかもしれないが、実家は案外都会へのアクセスも良い。新宿へ停まる特急あずさも停車する最寄り駅から徒歩5分。

まあこれの恩恵を受けるのは大人になってからなのだが、親には大変感謝している。

そんな町で兄がサッカーを始めた。地域のスポーツ少年団だ。

父がサッカーをやっていたこともあり、昔から身近にサッカーボールはあった。

兄の影響もあり、小学2年からサッカーを始めた。

50人近くいる中で、女の子は最初1人しかいなかった。

完全アウェイだ。無口な私は友達も作れず何が楽しかったのか分からないが頑張って通った。

サッカーそのものというよりボールを蹴るのが楽しかったのかもしれない。

3年生に上がると、なんと同い年の女の子が1人入ってきた。とても嬉しかったのを覚えている。

学校は違ったのだが些細な話で盛り上がり、今までのサッカーが倍近く楽しくなったのは間違いない。

時にはサッカーせずに、踏むと煙の出るキノコを探したりなんかして、笑い合ったものだ。

その子とは今でも連絡を取り合う良い友となった。

その子と出会っていなかったら、私は今までフットボールにのめり込むことはなかっただろう。

「楽しい」は全ての原動力だ。

子どもでも大人でも。「楽しい」から続けられる。

競技としてフットボールに携わってから、「悔しい」思いの方が沢山してきたが、それもまた「楽しさ」への原動力に繋がっているのだろう。

「結果」より「過程」とはよく言ったもので、「結果」からくる「楽しさ」だけだったら、ここまでフットボールに携わっていることはないだろう。

「過程」まで楽しめるようになれば、万々歳。深く深く沼に嵌る。

世の中にはまだ未経験の「楽しい」が沢山転がっている。

スポーツだけにとどまらず、色んなことを経験して自分の肥やしに出来たら。

視野が広がってそれこそ毎日「楽しい」だろうなと思う。

無意識に自分の向いている事、うまくできる事しかやらなくなっている、と気づいた。

得意でなくても興味が向いたことにはチャレンジしていかなければ。

失敗上等、できなくて当たり前。

「下手の横好き」が私のこれからの人生の目標だ。