歳三忌レポート-1   久保和也

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新選組友の会主宰・大出俊幸
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今回は、平成十七年九月発行115号から抜粋しての掲載です。

 

歳三忌レポート-1

久保和也

平成十七年五月九日、東京日野市で第三十回歳三忌が行われた。
午前中は歳三の墓所である石田寺で読経が行われるので、私は知人と京王線高幡不動駅から出発。モノレールを利用するのもいいのだが、今回は徒歩で行くことにした。
浅川の堤防に出て、川の流れを見ながら歩く。天気はあいにく曇天であったが、風が心地よい。この川を見ながら、若き日の
歳三は何を考えていたのか…などと感慨にふけっていたのだが、そのせいか石田寺に着いたときにはもう読経も終わってしまっ
ていた。
参加していた方の話によると、読経のほかに、ご子孫で土方歳三資料館館長の土方陽子さんのお話もあったそうで、それを聞
き逃したのは残念である。しかし境内は人がほとんどいなくなっていることもあり、非常にゆっくりと墓碑にお参りすることが
できたのは幸い。
ご存じの通り、歳三の墓碑は近年に新しく建て替えられたのだが、ようやくこの墓碑に慣れてきた。私が初めて歳三の墓参に
来た平成十年は、まだ以前の墓碑であったが、すでに墓石の角が傷んで補修されていた。綺麗な状態の以前の墓碑にお参りする
機会がなかったのは悔やまれるが、仕方がない。
またこの歳三の墓碑は、彼の見である為二郎の墓碑でもある。昨年の大河ドラマ「新選組!」で、かつての土方役者乗塚旭
さんの演じた為二郎は、まだ記憶に新しいところだ。歳三とともに為二郎の冥福も祈つた。
石田寺を出て、徒歩数分のところにある土方歳三資料館へ向かう。やはり玄関先まで行列はできてはいるが、展示室のスペー
スが以前の三倍になつたこともあり、割とすんなり入館できた。
私はまっすぐに歳三の愛刀和泉守兼走へと向かう。この時期は鞘から出された抜き身の状態で展示されている。その姿を見る
と、「刀は美人よりもうつくしい」という『燃えよ剣』の歳三のセリフを思い出さずにはいられない。