歯の寿命を伸ばすことが長寿につながる-1

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「富家孝著・SB新書「死に方」格差社会より}

第8章 「死に方格差」を乗り切るには?

歯の寿命を伸ばすことが長寿につながる-1

ところで、ここまでまったく触れてこなかったことがある。それは、「歯」 についてである。いつまでも健康でいたいと願うなら、歯は本当に重要なポイントである。
胃瘻(いろう)で述べたように、口から食べ物を摂取することは人間にとって極めて重要である。
つまり、歯がいつまでも丈夫でなければ、健康は保てない。
私がよく聞くのは、歳をとるにしたがい歯が抜け、本数が少なくなるという話だ。そこで、いまでは入れ歯やインプラントをする方が多いが、できれば、いつまでも自分の歯で食べ物を食べるようにしたいものである。
一般的に、健康的な食生活を維持するためには、自分の歯を最低でも20本は持っていることが必要とされている。知人の歯医者たちは、みなそう口をそろえる。20本を割り込むと、ガタツと衰えるという。
人間の歯の本数は32本ある。しかし、私たちは歳をとるにしたがって、どんどん歯が抜けていくという現実に直面する。
日本人の年齢別歯の平均本数は、50歳で24・8本、55差で23・6本、60歳で21・3本、65歳で18・3本、70歳で15・2本、75歳で10・7本、80歳で8・9本というデータがある。
つまり、65歳になると、最低限必要とされる20本を割り込んでしまい、75歳になると10本にまで減ってしまうというのである。