月別アーカイブ: 2016年6月

うらやましい!


美畑2
 世界中を金融危機に巻き込んでの英国のEUからの離脱、私はその気概を羨ましく思っています。
 現実には、私の本職である花見化学がドイツ、スイスと共に、取引額は少ないながら英国からの輸入もあり、今回の出来事はマイナス要因になります。したがって、私の「羨ましい」という感覚は全く次元の低いレベルでの個人的な独りごとです。かつて、仕事の関係で英国の地方を旅したとき、延々と見渡す限りの麦畑や野菜畑を車窓から眺めて、山の少ない大地に恵まれた英国が世界有数の農業国であるのを実感しています。地表面積はさほど変わらなくても、山だらけの日本と、有効面積の広い平地の英国とでは自給率に雲泥の差があるのです。
 ともあれ、参議院選挙や東京都知事選挙で国内が慌ただしいさ中、英国の国民投票で欧州連合離脱派が勝利するというショッキングな出来事が起こりました。国民投票を決めたキャメロン首相やマスコミえでさえ、離脱派が過半数を超えるなどとは予想もしなかったそうです。
 この衝撃のおかげで24日は、世界中の株価や通貨の価値が狂い、株価の値下がりだけでも日本円にして約215兆円という見当もつかない天文学的数字の膨大な損失が生じ、世界経済が大きな打撃を受けています。
 このEUからの離脱で、年々国威が落ちていた英国が、かつての大英帝国の権威と繁栄を取り戻せるどころか、さらなる国力の衰退が予測されますが、それでも英国のプライドを守ったつもりでいるのは確かです。ただ、この離脱劇で、英国の支配層と労働者層、都会と地方の考え方の違いなどがはっきりと二分されていたことが世界中に明らかになったのも確かです。移民受け入れ政策で、安い労働力に職場を奪われた労働者層の政府への反発は、これでハッキリしました。
 このEU離脱は、英国の歴史的転換期になるだけでなく、英国の将来に大きな影響を与える大事件ともいえます。
 これが合理的な判断だったかづかは、これからの英国内の政治闘争やスコットランドの独立運動なども絡んで目が離せません。次のステージは英国領各国の英国からの離脱、さらにはEU連盟加入で恩恵より弊害があったと思い込んでいるオランダや北欧各国のEU離脱への波で、これはもうEU首脳陣の必死の説得で防ぎきれるかどうか、今後の課題です。
 それにしても、国際的な出来事一つで円や株価が乱上下し国内経済が大きく左右される日本の政治的脆弱さも情けないものです。
 本来が、オランダ、フランス、西ドイツなど一部の石炭鉄鋼業者が企業利益を守るために始めた欧州石炭鉄鋼共同体という利益団体が、いつの間にか英国を巻き込んでの国益保護を目的とした政治的な欧州連合に発展させてきた経緯から考えれば、国益がないと分かった時点で連合からの離脱を考えるのは至極当然のことです。
 ともあれ、これでヨーロッパの結束の乱れはかそくされこそすれ、EU残留国家が一枚岩で、ロシア、中国などの大国に渡り合うのは難しくなります。しかも、EUと米国の蜜月時代も、EU離脱の英国と米国の密着がある限り、英国抜きのEUだけでどれだけ頑張れるか?
 ともあれ、今回のEU離脱の引き金になったEUからの財政緊縮策押しつけと国境、移民政策は水と油、矛盾だらけで決して相容れるものではありません。移民を大量に受け入れれば国の予算は緊縮どころか底なし沼に吸い込まれるように消え去り、低賃金で満足する移民に職場を奪われた一般市民の怒りを政治家はもっと早く気づくべきでした。かつては世界に君臨し、敗北を知らない英国のプライド高い国民の半数以上が、自国のエリート政治家が参加するEUに牙を剝いたのも無理はありません。
 今回の英国のEU残留派への投票の多くはロンドン近郊の狭い都市部と富裕層、労働者出身が多く農業で生活する貧しい地方都市の多くは離脱派と、今回の投票は、はっきり色分けされています。
 国民投票と言えば、財政危機に陥って国家破たんの危機に晒されたギリシャ・・・国が倒産寸前にも拘わらず、EUが要求した財政緊縮策に反発して、要求を受け入れるかどうかの国民投票に踏切「ノー」の結果を突き付けました。それでも英国と違って国力にないギリシャですからEUからの離脱は不可能、国家壊滅ですので出来ません。結局、国民の不満を抱えながらもチプラス首相が民意に逆らって緊縮策を受け入れて国の破綻を免れました。
 さて、ここで我が身に帰っての反省です。私も過去に何度かは我が家連盟からの離脱を考えました。ところが妻子連合の結束が固い上にガッチリと財力を握られていて連盟離脱後の独り立ちに不安があって離脱に踏み切れず今日に至っています。男の平均寿命を上回った今はもう勢威の高い妻子連合に抗すべくもなく、家庭の片隅に安住の地を見出し、日々好日とばかりに何とか暮らしています。だからこそ、英国国民の逆境を承知の上でのEU離脱、これを決断した猛々しい独立の気概が羨ましいのかも知れません。

政治家の発言


麻生さん

「なにとぞ、もう暫くのご猶予を・・・」
 往生際の悪かった舛添要一都知事がついに辞任に追い込まれました。
 何とかリオ五輪までは知事のイスにしがみつきたい執念で、給料辞退などを涙目で訴えた甲斐もなく、都知事への推薦団体である自民・公明にさえ不信任案を突き付けられての辞任勧告、これではもう四面楚歌、結果的にはノタレ死にです。
 一時期、都庁には金銭感覚を麻痺させる魔物が棲んでいるという噂が出たことがあります。知事に就任するとその魔物に魂を奪われて仕舞うと言う都庁伝説ですが、なんだかそれも一理あるような気もします。
 そうでなければ、正義の清廉潔白づらで都知事になった舛添さんが、かくも陰湿で貪欲な守銭奴に変貌するはずがありません。
これを魔物のせいにすれば、歴代都知事の金銭感覚の異常さが全て狂人の為せる業として処理出来ます。無理ですか?
 以前は東京都も一地方行政でしかありませんでしたが、東京都は日本の中心だからと図って、一気に職員を2万人ほど増やして
都庁のマンモス化を図った美濃部亮吉都知事も魔物に狂わされた一人です。女性からの圧倒的人気で知地になった美濃部都知事は、目茶苦茶な北朝鮮優遇策で大いに世論を沸かせ、他府県との差別化&都庁拡大での大赤字政策で失敗しています。
 以来、石原慎太郎、猪瀬直樹、桝添要一と、なぜか都知事になると人格が変わっての狂った行動で周囲を驚かせ、いずれも金銭問題で墓穴を掘っています。青島都知事? こちらは論外、いわば高額給料だけ頂いて全く仕事をしなかったそうです。
 何もしなくても都知事の年収は、推定約2,200万円です。
 舛添都知事の年収は、約2,600万円、ボーナスも高額、退職金も2千万円以上、それでも家族との食事や遊興費までを公金で賄うほど懐が苦しかったのは度重なる離婚と女性スキャンダルで出費が多すぎ、ついセコイ行為をしたのか? と少しは同情も出来ます。
 ところで、麻生太郎財務相がこの17日、北海道小樽市での自民党支部大会での講演の中で、「90になっても老後が心配とか言ってる人がテレビに出ていたけど、『お前いつまで生きてるつもりだ!』と思いながら見ていた」とのことです。これを知った私もあわてました。安倍首相の片腕の麻生大臣の言葉ですから、アベノミクスの方針に「長寿殺し」が加わったと考えて間違いありません。今までは100歳になると長寿を祝って金杯を贈られた高齢者が、今後は邪魔者なのです。これからの日本の財政からみて長寿は悪いことになるのです。
 私は8月で102歳になる母の長寿を嬉しく思って、つい得意になって周囲に話していましたが、これからは母の長寿は秘密にしなければなりません。いつ「長寿狩り」で拉致されるか心配だからです。私も今年は80歳、世間の隅でどうにか生かさせて頂きます。 そこで、ふと気づきました。
 麻生大臣もすでに75歳、ご自分は絶対に長生きしない自信があっての発言だったのでしょうか?

いま話題のお二人!


海老蔵

 お元気ですか?
 初夏の風が仕事部屋を吹き抜けます。
 とはいえ、梅雨空のじめっとした湿度の多い風ですから快適さにはイマイチです。
 そんな中、ジメッとした舛添東京都知事の5度目の釈明会見が行われ、内容もスッキリしません。
「学者出身だから、生意気に映ることもあると思う」「こういうタイプだから理論的なことが先行する」とも言いました。しかし、この生意気と自ら認める自己分析と、都民の税金で家族連れで豪遊との矛盾は、何ひとつ理論的に解明されていません。誰が考えてもセコくてずるい姑息なやり方で、後楽園の巨人観戦まで公務にする答弁も卑劣です。
 こんな都知事の存在を許すのであれば都民の皆さまの鷹揚さにはほとほと感心しますが、都知事からは随分となめられたものです。あの言いようでは学者や学者出身者まで敵にまわしてしまいますから、いよいよ四面楚歌、オリンピック終了までは何とか知事のイスにしがみつきたい舛添知事ですが徐々に「辞めろ」コールで四面楚歌、給料半減、私物化分弁償で手内を図ったところで、もはや手遅れ、退職へのシナリオが部下の都庁役員内で着々と進んでいるようにも思えます。
 ところで6月10日(金)は、どのスポーツ紙も歌舞伎俳優・市川海老蔵さんの記者会見が大きく一面を飾っていました。妻でフリーアナウンサーの小林麻央さんの進行性乳がんでの療養を公表したものです。ところが、その夕には自分のブログで、行き過ぎたマスコミの取材行為に対して配慮を求めた文を載せています。
 内容は、「度々申し訳ありません。マスコミの方々へ」との前置きで、「命に関わることなので、ご理解ください。マオの実家や周辺での取材、カメラでの盗撮のような行為はお控えください、お願いします」との訴えですが、マスコミの行きすぎた職業的横暴さは今更,この程度のお願いで止まるものではありません。
 この機会にと、30万人が見るという海老さんのブログを初めて覗きましたが、義経千本桜などの宣材が絢爛豪華に盛り沢山に掲載され、ブログと連動するユーチューブに載れば全国津々浦々までも知れ渡りますから、マスコミがさらに狂奔するのは無理もないことと予測できます。
 社会的影響のあるお二人・・・ケチな小悪事で人気凋落の舛添都知事、円熟しつつある演技と家族愛で人気上昇中の海老蔵さん、どちらもその言動がさらにマスコミの好餌になることを覚悟し、お節介な世情やマスコミの非情さを再認識すべきです。
 例えば、日頃はこのお二人に全く無関心な私でさえ、野次馬根性で気になって、ここに載せたことが何よりの証しです。

しつけ?


熊

 お元気ですか?
 どうやら東京オリンピックでは野球、ソフトボール、空手などが参加出来る見通しになってきました。世界全体で見た場合は、サッカーがメジャーなら野球はマイナーかも知れませんが、オリンピックに採用されるのであれば一野球ファンとしては嬉しい限りです。また、日本の女子ソフトボールはご承知のごとく金メダルが狙えますので、喜べる回数が増えるだけに格別な思いがします。
 ところで、函館の北に位置する北海道北斗市の小学校2年の少年が、山の中にしつけと称して置き去りにされ、山の中を5キロも彷徨い、自衛隊の施設に潜り込んで寒さと飢えに耐え水だけで一週間を生き抜き無事に救助された事件はさまざまな波紋を呼んでいます。
 私は、北海道北部の営林署副署長の友人と一般の人は入れない森の中に四駆を駆って渓流魚釣りをしましたが、狐、鹿は身近に見られますし、時には子連れ熊の足跡に遭遇して逃げたこともあり、北海道の山林には危険がいっぱいなのです。その父親としては、家族4人で出かけた公園の池に石を投げこんだりした少年に対してのしつけだったそうですが、体罰としては行き過ぎだったのは認めています。細やかな一家庭問題が、ちょっとした歯車の食い違いでとんだ騒ぎに発展して気の毒としか言いようがありません。
 結果的に少年が助かったのでホッとしましたが、これがヒグマにでも食い殺されていたら大変なことになっていました。人の命は尊いものですから子供一人助かっただけでも歓喜の声が上がり、テレビ・ラジオ・新聞・週刊誌とマスコミは大騒ぎします。それでも、現実は厳しくて、救助されるまでの一週間の捜索費用などを考えると、少年の父親が自治体や社会にかけた迷惑は図り知れません。当然ながら教育者やマスコミは寄ってたかって、この父親を袋叩きにするのは目に見えています。そうなると、この父親も被害者です。
 今回のケースとは関係ありませんが、児童虐待の年間届け数は平成25年度で約8万8千件、同年の児童の虐待死は69人、そのうちの33人は心中での巻き添え死亡です。人の命をもっと大切にと叫びたい気持ちでいっぱいです。この続きは「曼珠沙華コーナー」で・・・