オマケ人生 リハビリ効果ー1


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オマケ人生の楽しみ

  リハビリ効果 そのー1

        花見 正樹

 私は今、88歳5ケ月、残り(あと4年半?)僅かな人生を充分に楽しんで悔いを残さないことにしました。
昨年5月に心不全で緊急入院、それ以来約1年、今では身体障碍者一級&要介護度2の、負のラベルを貼られています。
ところが実際の私は気力充実、体力旺盛ですので、まだ数年はあるオマケ人生を存分に活用させて頂く所存です。
私は、6時間30分に及ぶ全身麻酔中の心臓摘出手術中に、5分間の臨死体験という貴重な記録を得ています。
通常では、3分間以上の心肺停止からの蘇生は難しいとされるのが医学的常識と聞き、私自身も驚いています。
それに、高齢者には骨粗鬆症など骨の脆い方も多く、80歳以上の高齢者には難点のある手術のようです。
確かに、肋骨7本を電動ノコで切って、手術後に針金で縫う、という荒っぽい神業は、骨の丈夫さと基礎体力を見抜いた上での手術であることが理解でき、ますます内科外科医師お二人の命の恩人の慧眼に脱帽、感謝するばかりです。

 さて、このようにして生かされた残りのオマケ人生をどう生きるべきか?
こればかりは、いくら自問自答したところで正しい解答など出るはずもありません。考えれば考えるほど頭の中がゴチャゴチャして、結論はいつも、「出たとこ勝負、あるがまま」、です。
ところが、今回ばかりは、「現状のままではマズイ、悔いが残るぞ」、と気づいたのです。
冒頭でオマケ人生を、あと4年ねんとしたのは、医師から、統計で「心不全の入院患者の5割以上は退院後5年以内に死亡」との宣告を受け、退院後約半年を過ぎたので残りは4年半、これで充分です。
そこで手始めに、医師やケアマネや家族が勧めるリハビリ探しからのスタートです。
家には、娘が買ってくれたトレーニング用バイクがあり、散歩もしますが、それでは半年の入院生活で約10キロ落ちた筋肉と体力は戻らないというのです。だからといって、胸部切開のツケは大きく、上腕部の鍛え方には工夫が必要です。下手すると針金で縫って癒着させた肋骨部分が剥がれる可能性があるからです。
私は、仕事をリタイヤしたら、小説書きと弓道と夏だけは鮎釣りの三本柱で暮らす予定だっただけに、この視覚障害と心臓疾患は、私の人生設計の結末を根底から覆すことになりました。
私は今、引退の二文字を宙に浮かせたうかせたまま、築地サロンンを続けていて、新たな道を模索中、
そこで、ケアマネのM氏の提案を入れ、病院付属の施設などの体験見学を重ねた結果、リハビリの目的を歩行訓練に特化したコンパス・ウオークというユニークな施設に通うことになりました。
次回は、その概要に触れてみます。

  つづく

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