絶交宣言です。


 絶交宣言です。

 私は、殆んど人見知りしないタイプですが、苦手な相手もいて、友人にも、この人とだは同伴禁止にお願いしています。
 その人の名はオミクロンさん、人の家に何の挨拶もなく忍び込んできて、有無をいわさず強引に合体するという原始的な求愛方法で子孫を残そうとしていますが、これには賛成しかねます。
 ただ、このオミクロンさん、孤独で寂しい老人でも、遊び盛りの元気な若者でも分け隔てなく親しくなってくれますので、感染覚悟、危険承知で一部の人々は、繁盛する飲み屋や各種イベント会場の人混み目指して出かけるのです。
 それでなくてもオミクロンさんは、あの手この手で人々に接近して誘惑を続けます。あなたは、この甘い罠から逃れられますか?
 私は大丈夫、孤独に強いからです。
 世間ではよく人の悪口を言うと、そのお返しに自分に災難が祟る、との俗言があります。
 以前、私はつい愚痴混じりにオミクロンさんの悪口を言ってしまいました。とたんにこの小悪魔め、私には近寄らず、私の友人知人に感染したり、孫の学級閉鎖とか、悪さを仕掛けてきています。その上、感染予防のモデルナの注射を受けた弟子の一人がおみくろん症状で高熱にうなされて寝込んだと聞くと、いよいよ外堀が埋められたと感じるのも無理はありません。
大阪城 に対する画像結果 昔、鉄壁の守りを誇った大坂城も、関ヶ原の戦い以降、冬の陣、夏の陣と堀を埋められ壊滅しました。
 いま、私も、高齢とコロナ禍を理由に、家族から完全引退を勧められ、築地サロン撤退との難題を抱え、その継続への大義名分を求めて苦労している最中ですが、徐々に外堀を埋められた大坂方の心中も少しは理解出来るような気がします。
 私の場合は隠居ですから、確かに家で雑文書きでもしてのアナグマ生活が似合うのですが、以前ここで触れたように、本物のアナグマが猫の額ほどもない我が家の庭に現れて捕り物騒ぎになり、上蓋のある側溝に逃げ込んで持久戦になり、夜陰に紛れていずこえか逃亡しましたが私を仲間だと思っているらしく、これで私が籠城してアナグマ生活をすれば、私を仲間だと思っているアナグマだけでなく、近隣の森に棲む狐や狸なども密かに遊びに来るかもしれません。
 そうなるとまた、隣近所の町内会や役所や警察にも迷惑をかけますので、仕方なく週に何回かは築地通っていますが、私の事務所兼さろんが、コロナ患者最大の受け入れ先の正路か病院に近いため、終日耐えないオミクロン株発熱者を運ぶ救急車のサイレンで心は痛み、耳はタコ、せいしんてきにもあまりよくありません。その上、目が悪いせいもあってか、時折現れる隠居仲間の顔も、ふと狸やアナグマに見えたりして(女性は別)、埼玉北部の我が家でも築地のサロンでもアナグマ生活に変わりはないことに気づいた次第です。
 ところで医師に問いたいのですが、アナグマはオミクロン株に感染するのでしょうか? しないのでしょうか?
 人は、怖い物見たさに、怪談話、お化け屋敷、ジェットコースター、ロッククライミング、スカイダイビング、と次から次に恐怖を娯楽に変えようとしています。その変形として、若者がオミクロンも人混みも恐れず予防注射に見向きもしない一面を見るような気がします。
 私自身も若い頃はかなり無茶をした方ですから、今更ながら命が惜しいなどとは言えませんが、オミクロンの犠牲にはなりたくありません。やはり、この小悪魔とは共存より絶交、1・5メートル以内には近づけさせない決意で過ごします。

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    仕事は引退しました。