月別アーカイブ: 2018年2月

宴のあと・・・


韓国正昌(ピョンチャン)五輪大会は、掉尾を飾る女子30キロクラシカル過酷な競技で、JR北海道の石田正子選手(37)が1時間26分38秒4の好タイムながら10位で入賞を逃して幕を閉じました。
それにしても、日本選手の活躍は過去の冬季五輪大会を上回る好成績で素晴らしい大会でした。
日本選手の冬季五輪メダル獲得数も、金4、銀5、銅4の13と過去最高の13となり、韓国、中国を含むアジア勢の躍進は目を見張るものがありました。
私の見る限り、メダル獲得選手を含むどの選手にも精一杯頑張っている姿が見えていて快い後味が残るいい大会でした。
日本人メダリストの顔ぶれを見てみます。
金は4組。
スピードスケート・女子マススタートの高木菜那選手。
スピードスケート・女子チームパシュートの高木美帆、菊池彩花、佐藤綾乃、高木菜那各選手。
スピードスケート・女子500mの小平奈緒選手。
フィギュアスケート・男子シングルの羽生結弦選手。
銀は5組。
フィギュアスケート・男子シングルの宇野昌磨選手。
スピードスケート・女子1000mの小平奈緒選手。
スキー・ノルディック複合個人ノーマルヒルの渡部暁斗選手。
スノーボード】男子ハーフパイプの平野歩夢選手。
スピードスケート・女子1500mの高木美帆選手。
銅は4組です。
カーリング・女子の藤沢五月、吉田知那美、鈴木夕湖、吉田夕梨花、本橋麻里各選手。
スピードスケート・女子1000mの高木美帆選手。
スキージャンプ・女子ノーマルヒル個人の高梨沙羅選手。
フリースタイルスキー・男子モーグルの原大智選手。
以上のどの競技も感動的で素晴らしく、カーリング女子の土壇場での敵失による大逆転3位にも驚きましたが、どの選手にも漲る闘魂や必勝の信念がテレビを通じて感じられ、勝者の歓喜、敗者の涙にも共感でき、どのシーンにもて、つい手に汗を握る思いを楽しませて頂きました。
ここで気づくのは、女子は団体、男子は個人での活躍です。
女子選手の名はのべ15人、男子選手は5人です。
したがって、競技では13組のメダルですが、獲得総数は20ケになります。
その内訳は金7、銀5、銅8となります。
しかも喬木姉妹(美帆・妹)(菜那・姉)が二人で金3、銀1、銅1とメダル5ケ。
小平奈緒選手が、金1、銀1でメダル2ケ。
この3人でメダル7ケの荒稼ぎ、実に日本のメダル獲得数の三分の一を超えています。
やはり、現在の日本は女性のパワーが大きく男性を上回っているのは間違いありません。
こればかりは紛れもない事実であるのは、身近な周囲の男性を見渡すだけで納得できるはずです。
さて、ここで折角の夢を壊す下世話な話題に戻ります。
オリンピックでの金銀銅メダルに対する報奨金について触れてみます。
現在の日本オリンピック委員会(JOC)の規定では、金メダル500万円、銀メダル200万円。銅メダル100万円です。
以上の報奨金の他に、各競技団体などからの報奨金があります。
日本スケート連盟では、日本オリンピック委員会(JOC)と同額を予算化していますから、金メダルを獲得したスケート選手には合わせて一人1千万円の報奨金が贈られることになります。したがって、ハ3、銀1、銅1の高木姉妹は二人合わせて3600万円の報奨金になります。
ところが、全日本スキー連盟には正式の報奨金制度がなく、その都度予算の関係などの理由で金一封を出すなどで決まった金額はないようです。
ましてや、新興の日本カーリング協会などは、強化費の予算すらないのです。
したがって、あの感動的な3位入賞も、各人100万円づつJOCからの褒章金だけで終わりです。
では海外チームはというと、米国では金3万7500ドル(約403万円)、銀2万2500ドル(約242万円)、銅1万5千ドル(約161万円)となって、日本に比べて金が低く、銀、銅に厚くなっています。

ところで今日2月25日(日)に行われた東京マラソンでは、2位ながら日本選手1位で16年ぶりの日本新記録を出した設楽悠太(しだらゆうた)選手が報奨金か賞金なのか1億円をゲットしています。
坂道をなくして記録が出やすくなるコースに変更してまで、マラソン選手を優遇する陸連の意図には何があるのか?
12年前、東京マラソン創設の頃は、築地住民のボランティアで、カゴにチョコレートやバナナを入れて、東京マラソン参加者に配っていた私としては、大衆の娯楽としてスタートした東京マラソンを、正規の公認マラソンに格上げを図った首謀者の都知事や関係者に、フェアなオリンピック精神の爪の垢でも煎じて飲ませたい気分です。
いやまて・・・ここで私の思考はまたまた戻ります。
いくら記録を出しやすいコース設計にしたとしてもマラソンの日本記録が事実である以上、設楽悠太選手が日本新記録で2位になった以上は、快挙達成として祝福するのがスポーツ精神として当然ではないのか? この1億円は来年も、新記録狙いの選手によって記録更新は間違いないので、設楽選手だけでなく東京マラソン出場者の目標にもバネにもパワーにもなります。
今回設楽選手が出した2時間6分111秒を1秒でも上回れば来年も1億円、その翌年も・・・と10年続くと10億円です。
では、そのお金はどこから?と調べると、つい3年前に2002年の東京五輪の強化策報奨金制度で、日本実業団陸上競技連合が考え出した秘策だそうです。いわば、強化選手を金で釣り出す策ですが、この団体にそんな大金はありません。来年も新記録で1億円が出れば破産です。
したがって、この制度は今年限りということもあり得ます。それとも裏で小池知事も協賛しているのか?
そうなると、築地市場問題に続く都議会の目玉問題が生まれて、また賑やかな騒動になります。
なお、この制度は、あくまでも東京五輪での日本選手のメダル獲得を目指す施策ですから、マラソンだけでなく陸上競技で日本記録を更新した選手全てに1億円を贈る報奨金制度ですから、短距離の桐生選手らにもチャンスはあるのです。
それにしても、日本スケート連盟にこの制度があったら、今回の女子パシュートだけでも4億円・・・関係者は今頃どうなっていたか? これ以上考えると私まで眠れなくなります。
しかも、折角の五輪の感動まで薄れてしまいます。それもバカバカしいので、この辺で、お休みなさい。

優勝おめでとう!


 今日はまず、平昌五輪での羽生結弦選手の連覇を讃えたいと思います。
11月の練習中に発生した大怪我からの奇蹟的な復帰は、医師やコーチなどスタッフに恵まれたこともあるかと思いますが、まず何よりも己に勝つための克己心がいかに強いかという心の強さにあるように感じました。どのような競技にしろ、一度でも勝負の世界で自分の力を試したことがある者なら、その舞台の大小は別にして、勝利の喜びや快感、敗北の悔しさや自責の念、挫折感など様々な修羅場での経験んで喜怒哀楽を味わっているはずです。
そして今、82歳の私は挫折だらけだった我が青春を省みながら、心からなる拍手でこの若者の偉業を讃えています。
しかも、温厚そうな笑顔の奥に見え隠れする負けん気の強さと王者のプライド、これにも脱帽です。
身体的素質と技術的な努力や科学的なトレーニングで、世界の一流選手はある程度までは高いレベルで拮抗するはずです。
しかし、そこから一歩抜け出すための血の滲む努力や精神力・・・この人事を超えた部分に勝利の女神の微笑みが隠されているのです。それを知っていても、人は誰でも怠惰に負けて涙を呑む結果に甘んじて悔しい思いで負け犬の遠吠えを繰り返します。
いや、負け犬の経験があればこそこの素晴らしい神の子の奇蹟に近い大勝利を素直に祝福できるような気もします。
しかも、冬季五輪フィギュアスケート2大会連続の金メダルだけに、羽生選手の出身地でもある仙台など東日本大震災の被災地では「パワーをもらった」との感動と感謝の声が大きく広がっているようで、嬉しい限りです。

暫くの辛抱・・・


今日は健康についての摩訶不思議です。
私は長年に渉ってbv病気知らずの医者要らずで、健康には絶対の自信を持っていました。
ところが、母が逝って葬儀を終えたとたん、崩れるように一気に体調不良に陥ったのです。
知人からは「気が緩むから」と忠告を受けていたのですが、今までも緊張していたとも思えません。
奥歯が折れる、頭痛、発熱、筋肉痛、食欲不振、倦怠感、その程度ですから医者にいくほどではありません。
そこで、ふと気づいたことがあります。
いま私は、納骨と50日祭の3月4日までの間、母の遺骨と一緒に暮らしています。—–
毎朝、水と軽い食事を供えて手を合わせて冥福を祈っていますが、母が私を共連れにしたいのかも知れません。
母は、男兄弟5人のうちで次男の私を頼りにして生きてきました。
私もまた、その役割が苦ではなく、むしろ母と過ごす日々は楽しみでもありました。
そう考えると、母はまだ成仏しきれずに私を誘っていると考えてもおかしくはありません。
ならば、成り行きに任せてみるのが一番、私はもう「生と死」どちらでもいい気分です。これは、本音ではないのですが、私の悪い癖で、体調不良の時はいつも投げやりになって自分を追い詰めているのです。
今日の23月12日(月)は、兄弟集まっての「母を見送る会」で、これで納骨の日までは集りはありません。
納骨まであと3週間、そこまでの辛抱・・・とか自分に言い聞かせて久し振りの体調不良を装って仮病を楽しんでいます。

立春大吉。


 今日、2月4日(日)は立春、旧暦ではこの日が1年のスタートとなります。
いわば、今日から「九紫火星・戊戌(つちのえいぬ)年が始まるのです。
ところで、昨夜は豆撒きしましたか?
節分には豆を撒いて邪気(邪鬼)を払う風習がありますが、いかがでしたか?
我が家では、節分の夜には毎年、次女の差し入れの「一陽来福」の御札を丸めて居間の隅上部に、その年の吉方位である恵方(あきのかた)に向けて貼ります。今年の恵方は南南東です。
最近では関東でも、恵方巻寿司が流行ってきましたが、女性があれを頬ばっている図は何とも言いようがありません。
では、今日の立春にすべきことは、小さく手書きでもいいですから、縦書きの「立春大吉」の札を玄関の裏表に貼るのです。
最近ではこれも「決まり事」になりつつありますが、私が若い頃通っていた禅寺では昔からの風習だそうです。
なぜ節分の翌日に「立春大吉」の札を玄関の裏表に貼るかというと、この4文字を縦書きにすると、左右対称ですから表からでも裏からでも「立春大吉」です。
節分の夜に、我が物顔に居座っていた家から追い出された邪鬼が、「立春大吉」の札を眺めながら家に舞い戻ってきます。でも、家に入っても玄関ドアの裏に貼られた「立春大吉」の札を見て、「あれ? こいつは表だ」って慌てて外に出て行く、と聞いたことがあります。 ま、そんなことはどうでも、これは昔からの風習です。我が家は玄関に貼っていますが、どこでも貼っておけばいいだけで、これで1年中、幸せな気分でいられます。
これは、昔からの立春大吉縁起ですが、恵方巻縁起同様、どうでもいいことです。
なにはともあれ「立春」ですから、太陽黄経が315度のところに来た瞬間からで、今年は4日早朝の6時28分でした。
天文学ではその瞬間を立春とする定めになっていますが、毎年、すこしづつづれがありますから、数年に一度は立春が3日だったり、5日だったりすることもありますが、4年に一度リセットしますので大きくは狂いません。
占いでは平均節入り日として、2月4日の午前0時からを新年としています。
さて私事ですが、母が他界して半月、まだ、近くにいるような気がしてなりません。気を感じるのです。きっと、身近にお骨が置いてあるせいかも知れません。いまは毎朝水を上げて、位牌とお骨に手を合わせ、安心成仏を念じています。
それにしても、冬が極まり春の気が立ち始める「立春」なのにまだまだ寒さが続きます。お互いに健康第一で、風邪にも注意して明るく元気に新年度を積極果敢に楽しく過ごしましょう。
春の盛りに咲く桜でさえ今日から毎日の最高気温の合計が540度になれば、否応なしに咲く・・・春は近いのです。