欠陥マンションンの応用


 欠陥マンション (2)
 お元気ですか?
 横浜市の建築基準法施行令違反の大型マンションが傾いた問題が、大きな社会問題に広がっています。
 杭を施工した下請け会社のずさんな手抜き工事がこのうようなひどい結果を生んだわけですが、業者は最初、説明会で地震のせいにしたそうです。住民の誰もが傾いていると気づいたマンションの近隣のマンションが何にも変化がないのに、そのマンションだけ傾いているのに地震のせいにするとは、ずいぶん住民も甘く見られたものですね。しかも地盤沈下と関係なく、自然に傾いているのですから雑な工事もあったものと呆れるばかりです。しかも、建築基準を見たさない分をデータ偽装で通しているのですからかなり悪質ですね。
 その点、東北大地震の余波で地盤沈下や泥状現象で、土地が住宅建築に適しないことに気付いた埼玉県の東武日光線南栗橋駅周辺の地主さんは賢明です。駅前から歩いて10秒のだだっ広い空地が、東側も西側も全部駐車場です。私は、その隣駅の栗橋駅に近い所に住んでいますが、車で8分ほどの隣駅、前述の南駅前駐車場に車を停めて、通勤はそこから一本のスカイツリー線・曳舟駅前の花見化学か、北千住乗り換えの地下鉄日比谷線・築地駅前の花見事務所に通っています。どちらも駅から至近距離ですから小雨なら傘は不要です。
 さて、駐車場の料金ですが、私の場合は駅から10秒の駐車場の年契約6万円、月に5千円です。ちなみに自転車は月3千円で、自動車とたいして変わりません。1日預けは普通乗用車24時間・料金の高いところで200円、やすいところで150円(私の住んでいる隣駅の栗橋駅前は1日800円、月極2~3万円)です。
 これぞ欠陥土地の有効利用で、傾くマンションを建築するよりは土地保有者も利用者もお互いにプラス、何のトラブルもありません。なにしろ、昔は沼だった場所の埋め立て地ですから駅前なのにマンションは建てられません。見渡す限り駐車場、かなり遠くの方が月極で契約しています。しかも東武線南栗橋駅は始発駅で、終電も遅くまでありますから便利です。鉄道料金もJRより、かなり割安、この欠陥土地のおかげで多くの人が小さな利益を共有し、細やかな幸せを得ています。
 さて、ここで欠陥マンションに対するアイデアを提供します。
 いま騒がれている欠陥マンションは氷山の一角、こんなのは全国にいくらでもあるはずです。そこで、欠陥土地の駐車場利用と同様に考えて、ひとまず法律で規制し、欠陥住宅購入者には、業者が住宅購入料金を一度住民に返済し、年6万円、月5千円で賃貸に再契約、賃貸住民の場合は保証・敷金、過去の賃貸料を返済し、改めて前述と同じ年6万円の賃貸契約で仕切り直し・・・業者も建て直さないで済みます。これですと、家賃格安の欠陥住宅を求めて希望者が殺到しますから、欠陥住宅探しも熱を帯びて洗いざらい旧悪が暴露され、悪徳業者こそが、住宅困窮者にとっては神様同様、いい業者という評価になります。
 勿論、私も仕事場に3LDKの欠陥マンションの一室を月5千円で借りることにします。さあ、今日から”国民総活躍”で全国いっせいに欠陥住宅探しですね。その前に法律? まだ出来てませんか?