行楽先は?


空港

 今年は、大型連休のスタートを一週間後に控えて、海外か国内か、国内ならどこがいいか? 行楽先選びに頭を悩まされている方も多いようです。全国どこに行っても地震に見舞われるような被害妄想が頭の片隅にインプットされているからです。
 4月14日から続く熊本地震ではすでに50人近くの人がお亡くなりになり、重傷軽傷併せて千人超、住宅被害も約1万棟、避難者も約10万人、断水家屋が2万2千所帯超。しかも震度1以上の地震が8百回以上、しかも豪雨の中での避難生活ですからもはや行政でも手が回らない全員総ストレス状態のはずです。
 こんな中でも避難生活での犯罪はいまのところ報道されていません。昔から日本人の美徳の一つに災害時泥棒の少なさがありました。ところが、東日本大震災での被災地では、空き巣狙いや強盗・強姦事件などが多発し、しかも犯人は殆どが外国人だったのです。警察でもチラシやポスターやホームページを通じて犯罪防止へのメッセージを発信して対策を講じましたが、言葉の通じ難い外国人では効果もありません。
 それと、被災地での女性の権利やプライバシーの保全が完全であるかどうかも大きな問題になっています。
 日本大震災女性支援ネットワークという民間団体がかつて1年間にかけて行った災害復興時の女性と子供の被害に関する内容の調査では、80例ほどが報告されていますが、それらは氷山の一角で表に出ないでうやむやにされる事案は日常的にあるとされます。その背景にはアジア系外国人の労働力としての移住の増加によるモラルの低下があります。その上、避難所生活が続くと「他の人も大変なんだから少々のことは我慢して騒ぎをおおきくしたくない」と、苦情や文句を言えない雰囲気が生まれてしまうこともあります。その結果、不快な思いを我慢して余分なストレスを抱えて苦しむことにもなりかねません。
 熊本地震の避難所風景をニュースで見ていますと高齢者の死亡が多いことに気付きます。地震での家屋倒壊などでは素早く家から逃げる瞬発的な行動力が生死の明暗を分けることになりますが、高齢者になると頭では分かっても体が思うように動けないのかも知れません。しかも高齢者の一人暮らしの場合、助かる者も助かりません。
 それと、自動車で寝泊まりしている人の多いことも今までの災害とは違った風景です。しかも家族連れで狭い密室状態の中で生活しているのですから体調もおかしくなるはずです。私がかつて地方新聞支社長時代に神戸淡路島地震の現地取材で気づいたことは、家族単位でのテント暮らしや避難所での生活で圧倒的に不足していたのは女性専用スペースと仮設トイレでした。水も食料も救援物資も続々と届くのに、着替えや授乳、干し物のスペースがなく、トイレは行列でした。
 いまやトイレは水なしでも快適に使える「バイオトイレ」の時代です。これは、微生物が排泄物を分解するため異臭も出ません。これは、私も半世紀前に気づいて、工業用防臭マスクに応用して花見化学(株)で発売した経験があります。これならオガクズ利用ですから汲み出しも必要ありません。すでに何社か発売していますので、これを運ぶだけでどこでも滑油出来ます。これなら行政が予算さえ出せばすぐにも使えます。
 これからも地震は続きます。心の準備だけでなく、家族単位か私達一人一人がいざという時の準備をしなければならない緊急時を迎えているのです。それは明日か明後日かも知れないのです。