女性のための開運講座ー55&新撰組


 話が前に進み過ぎて、松田聖子のデビュー時に飛
びましたが、その当時は本物の富士通のパソコンを
採用していましたから、かなり道中の途中が抜けて
いることに気づきました。
 そこで、話を百恵さんの時代に戻します。
 まだ、1台250キロのカード分類機を用いてイ
ベントを始めた頃のことです。
 まず、その機械を設置したのが渋谷の東急デパー
トであることは申し上げましたが、つぎが三越デパ
ートでした。
 三越の取締役で、当時大隆盛の新宿支店長のI氏
が私と親しかったM銀行向島支店長のO氏と慶応大
学時代の友人で、「コンピューター占い? そいつ
は面白いじゃないか」と、たちまち決定して全国の
三越デパートでの展開となったのです。

 当然、三越側の窓口になる人間が必要になります。
 そこで知り合ったのが、当時、若手取締役のO氏
と犬猿の仲で、ケンカ別れして三越を退職したばか
りの元仕入れ課長だったF氏です。
 F氏は独立して企画&イベント会社を始めました
が、まだ目ぼしい企画がなく、すぐ私の仕事に相乗
りしてきました。
 ここから私とF氏との二人三脚でのくされ縁が続
く「三越時代」が始まります。
 F氏とは、そこで約束をしました。
 将来、二人のどちらかが成功したら、成功した方
の車の運転手権兼助手をする、という約束です。
 これは、危ない賭けでした。
 ほんの一瞬、F氏の成功で、私が帽子と制服を用
意されて左ハンドルの高級車の運転手にされそうに
なったからです。これは困りました。
 ともあれ、札幌、仙台、前橋(前三デパート)、
新宿、池袋、枚方、松山、高松、宮崎、博多、鹿児
島と二人で旅をしながら、実働スタッフは大きな機
械と共に全国キャンペーンの長期出張を始めました。
 私は占いが出来ますからモテモテです。

 ただ銀座三越だけは、お互いに見向きもしません。
 理由は、Oさんが女帝と共に睨みを利かせて牙城
としていて、ケンカ相手のF氏を寄せ付けないから
です。
 その分、三越デパートで最弱点だった池袋のS支
店長などは、支店長のS氏がかなり力を入れてくれ
ましたが成果はイマイチ、やはり池袋は西武には敵
いませんでした。このS氏が、かなり後ですが、O
氏役員会で三越の社長の座を追われる時に、親しか
ったO氏を敢然と裏切り、「何故だ?」との名言を
引き出して一時期、流行語大賞にもノミネートされ
たご仁です。こんなお方とは付き合いたくないです
ね。
 当時の三越の争いは、私のみるところ硬派と軟派
の争いでした。 
 なにしろ過去の三越といえばスポーツ王国で、ど
の分野をとっても実業団スポーツの優勝候補ばかり
でした。当然、F氏も硬派で、箱根駅伝では三越の
最終ランナー、優勝してテープを切る姿が新聞テレ
ビを飾ったのを私すら記憶しています。70歳をと
うに超えてからも内外のマラソン大会に出没しては
高齢者の賞を総ナメにしていた猛者でした。
 札幌支店長はハイジャンの記録保持者、枚方支店
長は幅跳び、など地方に飛ばされた支店長はほぼ全
員が元スポーツ選手でしたから話題に商談などはあ
りません。国政とかオリンピックとか、そんな話題
ばかりでした。
             つづく
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 さて話題を変えて、女性のための開運講座です。
 これは、恋愛、結婚、再婚に役立つ開運法です。
 途中からご覧の方は、遡ってご覧になってくだ
さい。勿論、男性が見ても役立つはずです。
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<b> 女性のための開運講座ー55 

 恋愛・結婚、さまざま模様-23

 ○家庭の金運度テスト

 結婚生活には、金運も大切!</b>
 当たり前のことですが、相思相愛だからとか、赤
ちゃんが「できちゃた」からとか、惚れたから仕方
がない、とか、何も経済的な裏付けがないまま結婚
するケースが後を絶ちません。
 お金の苦労は誰にでもあるから仕方がない?
 たしかに、お金はあってもなくても苦労します。

 ところで、よく金運のよしあしを言いますが、金
運と財運は少々違います。
 生れた家庭が資産家での基本的な財運によって、
一生が保証される場合もありますが、これも浪費癖
やギャンブル癖、遊び癖次第ではたちまち激減して
マイナスになってしまいます。
 自分の金運は、いつもお金に困った生活をしてい
るか余裕があるか、ご自分でも分かるはずです。
 問題は、自分ではなく相手のことです。
 デートの時に見栄を張って意味もなく何でも買う
浪費癖のある男や、競馬・競輪などギャンブルを正
当化して、熱っぽく語る相手は将来も変りません。
 そうかといってケチも困ります。不要なら買わな
い、必要なものには惜しまない。とくに、将来のた
めに投資する能力も金持ちになる要因の一つです。
さて、あなたとお相手の金運はいかがでしょう。
 上から順番に金運の弱い順です。
 個人で4以下は要注意、5は? 6以上は安泰。
 男女二人の順番得点が高いほど、家庭の金運は上
 位になります。ちなみに我が家は15点でした。

 1、ギャンブル好きな人
   競馬、競輪、競艇、パチンコのどれかと、投
   機や宝くじなど一獲千金狙いの人。
 2、見栄っ張りタイプ
   実収入は少ないのに、衣類や装飾品や服装や
   交際費、所持品にお金をかける分不相応な人。  
 3、社交や義理交際の多い人
   酒好き、遊び好き、人付き合い好きで不要な
   社交を楽しむ享楽的な性格の人。
 4、プライドの高い人
   収入に見合わない高級品指向生活で、車や
   調度品、家具などに出費の多い人。
 5、流行追随タイプ
   パソコンやファッションなど趣味・習い事な
   ど何でも流行に乗せられ、すぐ飽きる人。
 6、レジャー旅行など娯楽好きな人
   海外旅行、観劇、ライブ、テーマパーク、ア
   ウトドアーと娯楽好きな人。
 7、節約上手で遊び上手
   普段は節約節制するが、少ない予算でレジャ
   ーを楽しむコツを知っている人。
 8、前向きで向上品のある人
   向上心があり、語学、教養、趣味、技芸など
   に、習い事で
 9、商才活用タイプ
   商才があり内職で財テクなどによる蓄財をす
   るタイプ。
 10、蓄財タイプ
   日頃から予算を守った生活と蓄財と節約を心
      がけ、余裕をもって暮すタイプ。

   さて、あなたの場合は如何でしたか?
                つづく
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 書店発売中の「坂本龍馬異聞」に続き「新撰組
3部作」を執筆中です。その内容を先にお届けし
ます。
 ホームページでも挿絵入りで連載を始めました。
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<b><b> 新撰組ー異聞

 第二章 勝太の心象風景
(4)弟弟子・惣次郎-2-1</b>

「ご免なさい。愚鈍は取り消し、短気で怒りっぽい
と訂正します」
「うるさい!」
「二人とも静かに聞け。養子になった三助は何の遠
慮もなく小幡万兵衛に教えを請うて、万兵衛の弱点
まで聞いてくるから万兵衛も呆れ果て、三助を後継
者として認めるようになり、宗家争いは何とか収ま
った」
「よかったですね」
「第二代天然理心流を継いでからの三助は、師の内
蔵助の指導に自分の工夫を加えて無敵の剣法とし、
徹底した他流試合で形にこだわる武士の剣術を片っ
端から叩き潰して、天然理心流ここにあり、とばか
りに江戸の町道場の間に広めていった」
「気持ちよさそうですね」
「当然ながら、その反発で当流は、多摩の農民剣法、
と蔑まれたが三助師は意にもせず多摩の剣法のまま
他流試合を続け無敗の記録を伸ばしたのだが、この
天然理心流二代目の坂本三助師は、江戸の剣術に愛
想を尽かして、故郷の多摩郡戸吹村に帰って道場を
開き、その後継者にと選んだのが同じ多摩郡小山村
名主・島崎休右衛門の五男・島崎周助・・・このわ
しだ」
「ようやく主役登場ですか」
 そこで、周助が茶碗酒を煽った。これでは身体に
いい訳がない。
「おやじの休右衛門は、わしが五男だったし、二十
歳にもなって先が見えないことから養子になること
を大いに喜んだ」
「米べらしになりますからね」
「お前らと同じだ。とにかく、当流の三代目を約束
されて近藤家に養子に入ったわしは、義父の教えに
加えて新たな技を創いて日夜研鑽を重ねて、師の意
思を継いで他流試合に挑むのを励みにしたんじゃが
抵抗も多かった」
「どんな抵抗ですか?」
「わしを後継者にすべく養子にしたのだが、わしの
三代目披露を直前にして義父が四十六の若さで急逝
してしまった」
「襲名は?」
「兄弟子達は、養子とはいえ流派の跡目相続の件は
単なる内示の域を出ていない、と言い、わしの三代
目襲名は無効と裁定し、後継者は実力で勝ち取るも
のとする、と多数決で決めたんじゃ」
「実力とは困りましたね?」
「わしをバカにするのか? それこそ、わしの望む
ところだった。わしの兄弟弟子には、秋間源平、増
田蔵六、松崎正作など錚々たる剣客がいてな」
「そのぐらい知ってますよ。皆さん、道場荒らしで
有名ですから」
「惣次郎は。どこでそんなの聞いた?」
「ここに来る前に、一通りは義兄から聞いてます」
「それを早く言え。ともあれ、各地の有力道場から
の出稽古依頼が、それぞれ引っ切りなしに入ってい
た。当流の出稽古はわしを入れて甲乙付け難い剣豪
揃いだったから、わしを含めて弟子四人の出稽古は、
一人でも欠けると順番が狂うんじゃ」
「じゃ、誰も休めませんね」
「それが、それぞれの勢力拡張と弟子達のためにも
一歩も引けず、お互いに休めなかったのさ」
「それで、競争相手を倒して休ませたいのですね?」
「それぞれが真向からぶつかり合い、凄まじい争い
を繰り広げることになった」
「どのように?」
「道場の稽古で相手を倒し、自分がより多く出稽古に
出て枝道場の支持を得て、三代目宗家の座を射止めよ
うと本気で争ったんじゃ。その結果、お互いの技も上
がり、天然理心流はますます無敵になり弟子も増えた」
「四人の競争がいい方向に働いたのですね?」
 惣次郎が感心したような口ぶりで師の周助を見た。
                 つづく

 では、次回を楽しみに

 花見正樹
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